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2019年 07月 22日
感想_秒速5センチメートル
あまりにもポエミーだが。『秒速5センチメートル』Amazonプライム・ビデオで鑑賞。本が好きな転校生同士、惹かれあっていた貴樹と明里だったが、小学校卒業時に明里が栃木へと引越し離れ離れに。手紙のやり取りだけが続いていたが、貴樹も種子島への引越しが決まった中1の3月、2人は再会を約束する。しかし、貴樹を乗せた電車は大雪のために大幅に遅れてしまった。

『天気の子』も公開ということで、評価も高かった同じく新海誠監督のこちらを鑑賞。短編3本の連作で、トータルで1時間ちょっとの尺でした。観終わってまず思ったのは、なるほど『君の名は』に通じる世界観だなーと。ここでは時空は超えてないけど、物理的に離れた2人の想いがどこへ向かうのかという。

が、ちと貴樹がポエミーすぎるというのはまず思ったこと。中1にして、あのモノローグはありえなくないか?と思うし、雪での電車の遅れ方とか、リアルと言えるのかどうなのか。高校生になってからのこじらせ方もえらいこっちゃで、最後はマジでヤバイ人になってました。

結局のところなぜ文通は途絶え、メールは出せなくなったのか、なわけですが、2人の間にはなにか起きてると考えるのが自然でしょうか。第2部を観てる途中で思ったのは、明里、死んだ?ってこと。

あれだけ思いを通わせた2人ならば、少なくとも高校生くらいには会おうという話になりそうなのに、それは難しかったとしても、手紙も途絶え、メールさえ出せなくなる(ここが死亡フラグかと)というのは、時間と距離だけの問題ではなく、決定的な何かが起きてるということだと思う。それは描かれてないから想像するしかないのだけど。

最後の明里は、貴樹の幻想でしかなく、むしろ、生きて誰か他の人と幸せになってくれていたらよっぽどいいのに、ということなのではないかと。岩舟と新宿の風景にしか明里が出ないのは、貴樹の知る明里はそこにしかいないからで、小6の第1話でさえ、これは現在の大人になった貴樹の回想なのではないかと思いました。それならばやけにポエミーなのも理解できる。最後の細かい回想カットの連打もそんな感じ。

もしかしたら明里はみずから命を絶ったのかもしれないし、それに対する責任を貴樹は感じていたのかもしれない。あの手紙を渡さしていれば。あの時唇を重ねなければ。あのあとなぜ会いに行けなかったのか。サッカー部から弓道部への変化も、心の痛みを振り払おうとしているようにも思えてくるな。だとすると、それが起きたのは中学3年間のどこかかな。

つまるところ、貴樹の心はどこかの時点から秒速5センチメートルほども進まなくなってしまったのではないかと。だからその目は澄田を映すこともなく、3年付き合った彼女の心も1センチしか寄せ付けず、ただただ終わりのない漆黒の宇宙空間を彷徨うしかなかったのだろう。

とか。全然見当違いかもしれませんが、そういうあれこれを見終わった後に思わせるのが、新海節だなーと思いました。『天気の子』観られたらその辺りも含めて楽しみたいと思います。

でも、主題歌を過剰に絡ませるのは、『君の名は』も含めたちと胸焼けしましたぜ。





by april_hoop | 2019-07-22 00:00 | 映像


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