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2015年 02月 04日
感想_家族写真は「  」である。
c0160283_14391951.jpg胸熱! 全家族必見! 浅田政志『家族写真は「  」である。』読了。『浅田家』で木村伊兵衛写真賞を受賞した写真家の浅田政志。『浅田家』ができるまでと、それ以降もこだわり続ける家族写真について、その活動を振り返りながらまとめた一冊。
亜紀書房 - 家族写真は「 」である。

いやーすごく良い本でした。浅田さんのことは、『浅田家』でしか知らず、その後も家族写真にここまで熱い思いとこだわりを持って撮り続けてらしたとは。そのきっかけが、専門学校時代の課題だったというのも面白いし、その根っこにあった小さい頃からの家族写真の年賀状というのも運命を感じるし。『浅田家』と言う作品も改めてより一層楽しく見ることができそうです。

でも、それは布石。そこからの家族写真の展開が胸を打つ。お兄さんの奥さんや甥っ子、そして自分の奥さんまで含めて家族写真が進化していくこと。自分の家だけではなく、日本中の家族写真を撮り続けていること。ここまで家族写真というものを見つめて、そこにある意義を考えて撮っておられたことに感動。さらに震災を経て、その意義がさらに強まっていることにも驚いた。確かに家族写真てどの家にもあって、でも今は手軽に撮れるゆえに重みが薄れているところもある。そこに、家族アルバムという形を与えることの大切さ。なんとなく思う部分もあったけど、より深く教えられました。僕も、震災後には写真洗浄のお手伝いをしたから、写真の持つ力はなんとなくわかっていたつもりだけど、その点に関しても、今まで以上に実感できた。

本当に家族ってやつは不思議なもので、唯一無二だけど、近すぎて見えなくなることもある。それを、時間や空間を超えてつなぎとめる写真のチカラよ! 動画とは違う、静止画だからこそこもる背景の物語や、その場の空気感や、個々が持つ感情や、過去や未来が、写るということ。そして色あせずに、物理的にはあせることがあっても、いっそう愛おしさが増すという事実。そこに向き合い続け、意味を生み出し、世に広める浅田さんの活動に心底感動しました。

残念ながら応募が多すぎて、みんなの家族写真を撮る企画は受付停止しているみたいだけど、僕も僕なりに家族の写真というのを残していこうと誓ったのでした。人生に楽しみが増えて嬉しいや。ありがとう、浅田さん!

by april_hoop | 2015-02-04 00:00 | 出版


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