2014年 11月 09日
流線型の女王
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そういえば、パークハイアットから近いんじゃない?って思ったら余裕の徒歩圏内だったので、オペラシティ行ってきましたよ。お目当ては、現在開催中の「ザハ・ハディド」です。2020年にむけた国立競技場の改装計画のコンペ勝者かつ、建設計画を見直す見直さないで話題のあの人ですね。
ザハ・ハディド|東京オペラシティアートギャラリー

ザハ・ハディドは、世界で引っ張りだこの建築家で、イラク出身。ベイルートの大学に進み、渡英後に建築を学んだそう。今でこそスター建築家だけど、デビュー後はなかなかプロジェクトがまとまらなかったそうで、プランが通っては実現せず、ということの繰り返しだったみたい。で、なんとキャリア初の実現プロジェクトは、札幌のムーンスーンというレストランの内装だったそう。展示の初っ端は、この内装の再現だったのだけど、鮮烈なインパクト! インテリアというより、建築というより、完全にアートの世界では、というデザインで、比喩ではなくエッジィだったわ。残念ながらこのレストランは現存しないようだけど、完成当時札幌で話題のスポットになったというのも納得。そのくらいとんがってました。座っちゃいけなかったのが残念すぎる。

さて、その周辺には実現しなかったものも含めてプランニングやドローイング、CGなどが展示される。ぱっと見じゃこれが建築物のプランとは思えないようなデザインばかりで、実現に至らなかったのも仕方ないのかなってレベル。資料と展示を見比べていくうちに、ようやくその世界観が落ちてきて、段々その尋常じゃなさも自分の中に落とし込めてきて、改めて先鋭的すぎるし近未来的SF感が半端じゃない。バブリーと言ってさえよさそうだけど、でもその極端なまでの流線型が躍動感を生んでいるのも事実か。自然界に直線が存在しないことを考えると、実は彼女のその流線型は人やエネルギーの流れをダイナミックに表しているのかもしれないとも思いました。

次の部屋に行くと、そんな彼女の主要プロジェクトが30分の映像に。CGから実際の建築までをまとめていて、あらためてすごいインパクト。シンシナティの美術館はクラシカルっぽい街並みに突如近未来建築が現れるし、ドバイのオーパスタワーってのは逆に未来都市の中に溶け込みながら古代遺跡のような形状を見せていたり。とても興味をひかれたのはコペンハーゲンのオードロップゴー美術館てやつかな。森の中に、やっぱり突然流線型の美術館が佇む姿に強くそそられましたわ。

最後は、新国立美術館のプランがどどんと展示。確かにザハの建築は異物感が強いから、日本人の好みとはちょっと合わなそうな気もするし、今回のコンパクトでエコな五輪というテーマともマッチしてない気はする。でも大会の目玉としてこういうスター建築家を呼びたいって気持ちもなんかわかるし、これだけ評価されている人なのだからいい仕事するんじゃないかとも思う。長い目で見てどっちが正解かはわからないよね。ちなみに昨日、パークハイアットの41Fから神宮方面を眺めていたら、そのスケールで見るとここにザハ建築が入っても全然どうってことないわって思ったよ。もちろん、周辺環境とかその他の諸問題についてはなんとも言えないけどさ。でも、ザハ案だとしてもやりようはあるんじゃないの?って思うけど。

いやはや、展示は資料系と映像ということで、地味なものではあるけど、ひとつひとつが強烈なのでかなり楽しめたわ。こないだのガウディ井上雄彦の1000倍おもしろかった。建築学生っぽい人も多かった気がしたなー。なにより、実物を拝見しに世界に旅立ちたいと思いました。さて国立競技場はどうなるのか。賛成派も反対派も、とりあえずこの展示見て考えてみるといいんじゃないかな。会期は12/23までです。
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by april_hoop | 2014-11-09 00:00 | 文化


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