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2012年 12月 09日
長生へ(後編)
長生へ(後編)_c0160283_122144.gifさて、長生でもうひとつ気になる場所があったので行ってみたよ。KUSA.喫茶からはクルマで5分もかからないところの、築100年を越えるという古民家。その名は「のうそんカフェnora」。9月にオープンしたばかりのカフェです。
のうそんカフェ nora

長い話になるのだけど、そもそもここは会員制の農園で、それは2〜3年前に始まったものだそう。しかし震災によってしばらくは人が寄り付かなかったけど、ここにきてまた少しずつお客さんが戻ってきたとか。そして、そもそもはその農園の会員たちが使うクラブハウスとしての位置づけだったそう。

そして、今お店を預かっているのはまさにその震災によってこの町へ移住してきた夫妻。郡山に住んでいたけれど、放射線被害を懸念して移住を決めたそうだ。千葉になんの縁もない中で選んだこの場所で、夫妻は偶然にこの農園のことを知り連絡を取り働くことに。そして、農園でとれすぎた野菜を還元するためにも、ここをカフェという場所にしたんだそう。

そういう成り立ちだからこそ、ここの食事は安全性にとことんこだわっている。まずは野菜は有機栽培と自然栽培の、地元のものをなるべく使用。お米も塩もこの界隈でとれたものだし、お菓子もバターを使わなかったり、とにかく自然でなるべく手作りされたものを使っている。加えて、夫妻は故郷である福島の郷土料理をこの場所で伝えていく。自身がおばあちゃんから教えてもらった味を、ちゃんと残して次の世代につなごうという意思。郷土料理って、土地にあったもので、だいたいが素朴な味わいで、なかなかいいものだ。

もちろん築100年の建物もかなりいい感じ。畳の部屋にあがってごはんをいただくことも少なくなったからいっそう貴重な感じ。

それにしても、農園のほうはかなり興味あるなー。ひと口は4名まで参加できて、月に1万円の会費。基本的な世話はしてもらえるから来たい時に来ればいいし、収穫はちゃんと発送してもらえるそうだ。うーん週末は畑仕事。ある種のひとつの理想のスタイルだなー。

それにしても房総があついぜ。長生だけじゃなく、房総各地(かなり広範囲なわけだけど)が盛り上がるのは嬉しいこと。次はもう少し南の方攻めたいわ。でもやっぱ長生も捨て難いっす!

by april_hoop | 2012-12-09 00:00 | 旅情


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