人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2012年 11月 08日
気球に乗って温泉へ_06
気球に乗って温泉へ_06_c0160283_19442389.gif気球に乗って温泉へ_06_c0160283_19443116.gif3日目。朝イチで山香温泉の風の郷なる場所をめざす。これ、カーサでお薦めしている人がいたから、まあせっかくの温泉地だし楽しんでおこうかと思いまして。別府からクルマで40分くらいで到着〜。
山香温泉 風の郷 KAZENOSATO

すっごい素敵な温泉宿だと思ってたけど、宿泊機能も付いた温泉施設だったわ。お風呂はまあキレイだけど、絶品てほどでもなく。写真で見た開放的っぽい露天風呂も、今日は女湯側だったみたいで。あと、源泉掛け流しの桶風呂に入ったら無茶苦茶冷たかったよ。てことは湯船のは加温してるのかー。前からわかっていたけど、ボク、改めて温泉ってお風呂の延長でしかないわ。温泉を目的にした旅はまだしばらくできそうにないなー。広いお風呂は気持ちいいけど、温泉であることを求めてません。情緒があったらもちろんそれは素敵だし、泉質がよいに越したことはないけど、優先順位低いです。

それよりも今日のメインディッシュは、日田市にある小鹿田焼きの里。別府からクルマで2時間くらい佐賀方面に戻ることになるんだけど、これまたカーサで推す人が数人いてどうしても行きたくなったのだ(湯布院とかよりも、ね)。そしてたどりついたそこは、本当に本当に素敵なところだったよ。極控えめに言っても感動した!
小鹿田焼の里 | 社団法人 日田市観光協会

小鹿田焼きってのは江戸時代に始まったもので、特徴はこの刷毛目とかの幾何学模様だそうだ。茶系の陶器が多いのも傾向だと思われる。かの柳宗悦やバーナード・リーチも絶賛したほど知られた焼き物だそうだ。で、ここ小鹿田焼きの里ってのは、十軒ほどの集落で、そのすべてが窯元。しかも、江戸時代に始めた家の直系の家だけ。小鹿田焼きは、弟子をとらずに長男にだけ伝承されてきたんだって。その技術が無形文化財となり、集落は文化的景観に指定され、さらには日本の音風景100選にも選ばれているとか(wiki調べ)。なぜ音風景なのか。それは、ししおどしの要領で作られた唐臼で陶土を砕く音が集落中に響き渡っているから。カーサでも音のある風景って記述があって、焼き物で音ってどういうことかと思ったらそういうことでした。川の水を受ける臼が絶えず土をドスンと砕き、それがひとつやふたつではなく、各窯で2〜3機ずつ持っているから唐臼の多重奏になるんだよね。それがこの小さな集落ののどかな景色と相まって何とも言えない情緒を醸しているんだわ。これは是が非でも現地で体験してほしいなぁ!

ぐるり一周しただけで感動してしまったもんだから、当然器が欲しくなって仕方なし。でもご安心を。窯元直販だからとにかく安い! 小さめの碗や皿なら500円から出てて、普通の碗や皿も1000円前後が多数。大きなもの、凝ったものでも数千円レベルだから、安心してお買い求めいただけます! ボクは茶色系って好きな色ではないんだけど、でもこの陶器はことさら魅力的でしたとも。小さい碗と普通の碗を2つずつと、皿を1枚、これで3500円でしたからね。お買い得〜! この里、お休みとかはなくて、普通にみんな毎日器を作って軒先に並べて販売しているそうだ。失敗作とか割れた器とかがその辺にほっぽってあったり、今日は雨まじりだったけどおそらく普段は乾かしたりする風景も見られるはず。とにかく独特の景観です。

モノが一生モノになる瞬間てのは、こうして旅先で出会うものってのも条件のひとつかもしれない。そんなことを思う小鹿田焼きの里での出会いでした。

by april_hoop | 2012-11-08 00:00 | 旅情


<< 気球に乗って温泉へ_07      気球に乗って温泉へ_05 >>