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2012年 10月 04日
ツートンの先にファッションの未来?
ツートンの先にファッションの未来?_c0160283_2314167.gif「my panda」つーブランドがデビューするってんで見て来たよ、渋谷パルコのB1F〜。このブランドはツートンがキーワードで、シャツでもカットソーでもニットでもコートでも、とにかくツートン。ツートンカラーはもちろん、素材の切り替えでツートンを表現したりするのがウリみたい。もともとはレディスだったけど、メンズも作って!の声にこたえて一部アイテムはメンズまでサイズ展開したんだってさ。
my panda

わたくし、切り替えものが相当好きなので、これはけっこうツボったなー。シャツもほしかったしニットも気になった。パーカは色の組み合わせが地味で残念だったけど、デニムとコーデュロイの切り替えのパンツも欲しかった。そしてハットはかぶらなかったけど見た目はポップで好み〜(似合うかどうかは別)。ただまだ秋冬もの買うには気温が高いかなーと思ってスルー。いちばん食指動かされたのはダッフルコートでした。ありゃカワイイ。

して、このブランドは、スープストックとかパスザバトンとか手がけてるスマイルズのブランドだそうで。さらにその成り立ちをひもとくと、パルコが仕掛けてるファッションのための基金、「FIGHT FASHION FUND by PARCO」という仕組みが絡んでるんですって。
FIGHT FASHION FUND by PARCO

つまり、パルコが次世代ファッションを応援するためのマイクロファンドを作ったってことか。ポテンシャルはあるけれど資金集めがうまくいかず羽ばたけないデザイナーを、一般のファンからの基金で支えようってことらしい。最近この手のマイクロファンド話をよく聞くな。島BOOKもそうだったし、つい最近も映画のフィルムを保存するための活動資金を求めるって案内が来てたっけ(あまり共感できずスルー)。スラムダンク奨学金みたいなのを、井上雄彦個人でやっていた時代から、こうしてみんなの力で成し遂げる方向に進んできてるんですね。大きな財布からお金が落ちてこなくなってきた今、頼れるのは市民の小さな財布ですか。これもひとつのシェアの発想だなー。SNSの力で一気に集まったり集まらなかったり、簡単ではないのだろうけど面白い時代だわ。

第一回としてこのmy pandaともうひとブランドが基金を受けたらしい。マイクロファンドってシステムにどんな可能性が潜んでいるのか、今後ほかのジャンルでも出てくるんだろうし(もう出てきてるか)、行方が気になります。お金の使い道ってのは本当にいろいろで、おそらくこのマイクロファンドの考えって震災以降さらに拡散してるんじゃなかろうか。世の中に、真に正しい貨幣価値なんてなくて、世の中の価値観はますます細分化、個人化していって、マスなき今の、個人基盤に頼った新たなマス作り。あっという間に資金が集まることもあるんでしょうが、それは一瞬にして泡と消えるのも速そうな気がします。良くも悪くもSNS世代の功罪。理想はただひとりのパトロンなんだろうなぁ、本当は。

なんて思いながら、うーん、あの服を買おうかどうか。もう少し悩みます!

by april_hoop | 2012-10-04 00:00 | 物欲


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