2012年 08月 23日
こんな事件は二度とごめんだ
ルーマニアで日本人の女子大学生が殺害されるというニュースを見た。同時期にシリアで女性ジャーナリストが亡くなったニュースのほうが扱いが大きかったように思うが、僕にはルーマニアの事件もかなりショックな出来事で。ルーマニアに対する具体的なイメージは特になく、強いて言えばサッカー選手のハジが凄かった記憶があるくらい。でも東欧世界にはなんとなくの憧れを持っていていつか行ってみたいと思っていたのだけれど。

ここ数年、年に1〜2度の海外旅行へ出ることが趣味となっているけれど、旅行中に身の危険を感じるようなことは幸いにしてなかった(地下鉄の雰囲気が少し怖く感じた、くらいのことはあるけど)。治安がよくないとされるようなエリアに行っていないということもあるが、これは幸運だったと思うべきなのだろうか。もちろん、亡くなった女子大生が不運だっただけだなんて片付けられるはずもないのだけれど。彼女がどうしてそんな不幸に見舞われなくてはならなかったのかは、もはや誰にもわからない。なぜ深夜の移動を伴う行程だったのか。どうして見知らぬ男についていってしまったのか。明らかになっていないことと無数のたらればはあれど、それらはもう取り返しのつかない側のほうへ行ってしまっている。

旅に求めるもののひとつ(最も大きいひとつかも)に、現地でのコミュニケーションがある。そこに暮らす人々とわずかでも言葉を交わすことで、文化を知り、優しさに触れ、時に笑顔をさしむけられたようなときは、旅の思い出がはるかに色濃いものになるというのは、多くの人に共感してもらえると思う。だけど今回の事件は、そういった普通だと思っていた行為すらも相手が特別に善意の人であることを前提にしなくてはならないようなことなのだろうかと思わせられた。そんなことはないって信じたいけれど、そうでない部分も確かに存在していると証明されてしまった。

例えば、ブダペストで重いスーツケースを抱えながら階段を上っている日本人女性に手を貸してくれた紳士がいた。その男は悪党で、スーツケースを奪って逃げ去る可能性だってあったかもしれない。だとしたら彼の申し出を断らなくてはならなかったのだろうか。結果はもちろん紳士の善意であり、去り際には「enjoy Budapest」と笑顔を向けてくれたことが忘れられない。疑念をもって人と接するのはなかなかに辛いことでもあるし、そしてその防御策は善意と出会うチャンスを逸しさせてしまうかもしれない。

海外に限ったことではなく、日本でももちろん事件は起きているし、なんだか極端なたとえになってしまっていることはわかっているけれど、どうしてこんなことが起きなくちゃならないんだろう。いったい彼女はどうすればよかったんだろう。旅が好きなひとりとして、いろいろと考えてしまう、哀しい事件でした。
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by april_hoop | 2012-08-23 00:00 | 閑話 | Trackback | Comments(0)
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