人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2012年 01月 07日
感想_僕等がいた(1)(2)(3)
感想_僕等がいた(1)(2)(3)_c0160283_10371248.gif感想_僕等がいた(1)(2)(3)_c0160283_10372234.gif感想_僕等がいた(1)(2)(3)_c0160283_10373385.gif小畑友紀『僕等がいた』1〜3巻読了。高校1年生の高橋七美は、同級生の矢野に恋をする。意地悪で本音が見えないけれど、時に優しさと最高の笑顔を見せてくれる矢野。しかし彼にはひとつ年上の恋人を亡くした過去を持っていた。近づきたいけれど、近づけない。聞きたいけど、聞けない。そんな想いを抱え矢野の言葉に一喜一憂しながらもふたりは距離を縮め、ついに両想いになる。初めての恋と結ばれたゆえの不安に心が泡立つ日々が始まった。
僕等がいた

映画化に備えて原作を手に取ってみましたよと。とりあえず3巻まで読んだけど、今のところそこまで興味を惹かれないなー。わりとよくありそうな高校生の恋愛マンガという風に受け取ってしまいましたのよ、と。キャラクターも特に立ってるようには思えないんだよね。そろそろおっさんにこの手の少女マンガは厳しかったか。。

なんかほんと設定だけで戦っているというか、矢野の過去にあるできごとを小出しにして引っ張っているのがどうもピンとこなくて。そりゃ元カノを亡くしているのはショッキングだし、引きずる部分はたくさんあるだろうし、でもそれを餌にして読者の興味を引っ張るというのはちょっとフェアじゃないんじゃないの〜って思ってしまったわけ。山本とのワケあり具合もなんか最初から匂わせておいて今更引っ張りだすかーって感じだし、竹内君はやっぱり高橋に恋する(してる)フラグってことでいいんですかのー。

全体的に外殻以上のキャラ掘り下げがもう少し欲しいかな。高橋にまだ魅力が足りなくて、この子をどうにかして応援させたいとまで思わせてくれればもっと感情移入できるんだけどな。そしてやっぱ矢野の内面とかを恣意的に伏せ過ぎているのはどうしても引っかかるわー。タイトルがただの高校生恋愛とは距離があるような気がするから、そのあたりの影が今後の展開に影響を与えてきそうな気はするんだけど。死をいちばん最初に持ってきてしまっているのって、下手な難病ものよりも厄介ですね。という印象。かと思えばわりと素直に七美の恋にフォーカスした展開とかもあって、そのあたりはもうミドル30代にはごめん無理!な感じです。

あと改めて思ったのは、ガールズコミックのほうがやっぱり描いている世界が個人に寄っている気がする。その分、一人ひとりの内面とか感情は繊細になってくる。対してボーイズコミックはやっぱり物語に広がりがあるんだろうな。その分だけスケール感が出て来るし、テーマ性も強くなりやすい。その境界にいるのが、『ハチクロ』であり、羽海野センセイってことになるのかなー、とあんまりマンガ知らないくせに考察してみました。悪しからず。

まだまだ序章でしょってことで、引き続いて既刊読むよ、映画の前に!

by april_hoop | 2012-01-07 00:00 | 出版


<< 北欧に行くのはいつかなー?      ペリアンの息づかいがほらここにも >>