2011年 09月 26日
安藤忠雄の講演を聴きにいってきた。UIAという建築のシンポジウムの中のプログラムで、特別公開されたもの。無料だっていうからけっこう前に申し込んだのです。会場は国際フォーラム。テーマは「若者に語る/建築とは何か」。ゆっても聴講に来てた年代はかなり幅広くて全然若者に限られなかったけどね。 UIA2011東京大会 第24回世界建築会議 テレビで見たことあけるけど、ライヴな安藤忠雄は初めて。どんな喋りをするのかなーと思いましたが、イメージ通りの関西のおっちゃんだったなー。よく喋る喋るの90分。ほっといたらいつまででも喋り続けるんでしょう。話の入口は、東日本大震災から。あの日、機上の人だった安藤さんが取ったアクションは、すぐに基金をたちあげ、そして被災地に鎮魂の森を作るというもの。カーサのインタビューで答えていた通りで、阪神大震災の教訓を生かし、そして建築家として今考えていることを語り始める。 その後は、若い頃建築を見るためにローマやギリシャを訪れ、その勢いでアフリカに渡りインド経由で世界を半周してきたバックグラウンドの話。そしてそこで感じたという、建築家は建築を「体験」しなくてはならないという気付きと、今のやつは「野生」をもっと持て、という持論。そして、日本を中心に彼が手がけた建築たちをサンプルに、どんなことを考えているのか、建築家はどうあるべきか、というところを喋っていたよ。いやー知っている建築ももちろん多いし、知らないものもたくさんあった。行ってみたいわー。てか今は韓国中国のプロジェクトが進行中なんだね。 それにしても、実にしっかりした考えとビジョンの持ち主なんだな、という印象。どんな建築にも、その意味を考え、どこから発想してどこに落とし込むのか。クライアントありきか、居住者か、環境か、はたまた近隣住民なのか。おそらくその全部であり、なおかつ時代を超えて未来への何か、宇宙船的なものを作っているような気がする。森の中に隠したり、地中に埋めたり、自然光だけを入れたり。そのへんの感覚が天才的なんだろうなー。そして実際にできたものは唯一無二の安藤印だもんな。昔は、コンクリ打ちっぱなしが格好いいくらいのもんでしょ、って思ってたけど、どうやらそれに止まらないフィロソフィがあるんだな。とにかく、建築で社会を変える、もしくは役に立つ建築を作る。その考えにブレがないと思ったわ。構想するだけじゃなく、オリーブ基金にしても今回にしても実現まで持って行っているのがとにかくすごい。これだけ多くの人を巻き込んでプロジェクトを進行させられちゃうそのスキル、うらやましい! なんともう70歳になるというのにこのバイタリティ。学ばせてもらうところホント多かったわ。いい講演をどうもありがとうございます。だが! 案内には19〜21時としか書いておらず、19時過ぎに現地に行ったら長蛇の列。講演スタートは19時半くらいだったのに、満席とか言われて別のサテライト会場にいれられたのには怒り心頭。先着順で、席に限りがあるんなら最初からそれ書いとけよ。なんでここまできてスクリーンでライブ中継見なきゃいけないんだよ。ってことで、生安藤は逃したのでした。ぷんすかぷん!
by april_hoop
| 2011-09-26 00:00
| 文化
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ツナガール。1min.で読めるがルール。管理人エイプリル(1977年生まれ)の日々雑感エトセトラがどこかで誰かと何かをコネクトしてユナイトすることを願いつつ、であーる。 by april_hoop information
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