2011年 08月 24日
ヨコトリ2011、その3
c0160283_028543.gifc0160283_029299.gif横浜美術館裏から無料の会場間シャトルバスに乗って、もうひとつのメイン会場BankARTへ。普段はアート系のフリースペースのここは、美術館では展示ができない動きのあるものなどが展示されてましたよー。1Fのカフェスペースで一服してからいざ観覧!
ヨコハマトリエンナーレ2011 "OUR MAGIC HOUR"

まず1F左にはいきなり天井から木の根っこがどーん! なんですかこれ?って感じだけど、実は2F、3Fにもつながる作品で、1本の木があちこちに侵食している感じ(写真左)。植物の生命力を表しているようでもあるけど、自然と人間の関係性を示しているんだろうか?? 奥の部屋には、鏡の前に椅子がひとつ。座ろうとすると予約制と言われ、30分後の予約を入れて一旦立ち去る。30分後戻ってきて座ると、謎の煙がプシュー!ってなんだこのこけおどしみたいな作品は!?w さらにその奥には砂鉄ばっかりで作った小山とその上にスプーン。なんだかシュールなやつの連発だ〜!

2Fにもいろんな作品。文字遊びみたいな作品もあったり、映画監督でもあるアピチャッポン君の映像作品があったり。どれもこれもトリッキーでギミッキーで楽しくて深いぜ。てかこっちは音声ガイドがないから、直感のみで感じ取らなくてはならない。ある意味、それも世界はどこまで知れるかへの挑戦だな。当然世の中、説明のないもののほうが多いわけですから。

そして3Fへ。ここは濃厚だった〜!!! いろいろとすごいんだけど、ハイライトその1。日本人とベトナム人のハーフであるアーティスト、ジュン・グエン=ハツシバの「breathing is free」プロジェクトがすごい! 彼は2007年から、GPSを付けて街を走り、地図上に記録されるその軌跡を使ってたくさんの花を描くというプロジェクトをやっている。で今回は、震災を受けて、希望の桜を、現住地のホーチミンと横浜で行ったという。さらに、震災直後には仙台に向かい、被災地を走ってまずひとつ小さな桜を描いていたという。

このプロジェクト、大きな画を描くにはそれだけたくさん走らなくてはいけないわけで、今回は横浜市、ホーチミン市それぞれの市民サポーターを公募。多くの人の想いが重なって大輪の桜となっていました。映像作品になっているんだけど、そのプロセスも一緒に公開されていて、とにかくこれはアートの枠をこえた壮大なムーブメントでありメッセージ。膨大な勇気がもらえる作品なことは間違いない! そもそもの発端は、難民など苦境におかれている人の辛さを感じるために走り始め、そしてこのプロジェクトは12756km走るまで続けられるそう。この距離は、地球の裏側までの距離だそうで、苦しむ人たちが地球の反対側まで行きたい、と願う気持ちと重ねられてるんだそうだ。凄過ぎますね、本当に。とにかく胸熱必至の作品なのでこれだけでも見て欲しいわ。というかオレも走るほうに参加すればよかった…!

で、最後の最後にハイライトその2、クリスチャン・マークレーの「the clock」。スタンド名みたいなこのタイトルだけど、本当に本当に凄い超大作! その内容は、古今東西のあらゆる映画から、時計(時刻)が写っているシーンを抜き出し、そのシーンたちを24時間につなげて1本の映像作品にしているという。0時には0時の時計のシーン、0時1分には0時1分を示すシーン、という風に、現実の時間とも完全にリンクしているという気の遠くなりそうなクリエイティブ!

これが1分ごとにカチカチとシーンが切り替わるのかと思ったらとんでもない。2時15分の1分間だけでもいくつものシーンが使われているし、しかもその繋ぎ方が実に巧み。人が目線を動かした瞬間に切り替わって、単純にカットが変わったかのうように自然。シームレス。当然言語も時代もバラバラで(邦画だってあるよ)、白黒が混ざったりもしているのに、ちゃんと1本のストーリーになっているかのように思わせてしまう凄さ。これは本当に圧巻だし、何時間でも見ていられるわ!(実際に1時間近くみていた) 11時〜18時の開館時間しか観られないなんて損過ぎる! ちなみにこの作品は今年のヴェネチアビエンナーレで金獅子賞を受賞したそうだけど、そりゃ納得ですがな。

いや本当にすごい作品ばかりだったな。メチャクチャ面白かったっす! とにかく絶対に「the clock」だけは観た方がいい。歴史的一作です。

ヨコハマトリエンナーレ2011 その1 その2
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by april_hoop | 2011-08-24 00:00 | 文化


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