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2011年 04月 23日
本と紙と、物語と_17
本と紙と、物語と_17_c0160283_21252061.jpg『GINZA』がリニューアルした。『リラックス』の編集長をやってた人が編集長になったとかで、ものすごくチカラが入っている感じが全開。ずいぶん変わったなこりゃ。
マガジンワールド | ギンザ - GINZA | 167

雑誌のリニューアルって、変わらなくてはならない状況(言い換えれば、のっぴきならない状態)ってこと。なので、リニューアルが上手くいくかどうかってのはこの出版不況下においては存続に直結する問題。いやしかし、大ナタ振るったなーっていう印象。リニューアル前をよく観てたわけじゃないけど、モード誌としては『SPUR』にはかなわないなーって感じがしたものね。で、一発目はカバーに宮沢りえ。カッコエエ。を筆頭に、タレントパワーを前面に出して来た。真木よう子、夏木マリ、永作博美、松山ケンイチ、芦名星にビビアン・スー、佐田真由美とそうそうたるラインナップ。

しかも今月の特集コンセプトが「すべての女は女優である」。"艶女"並に強い打ち出しだと思うけど、全編通してそのコンセプトを押し通してて、ファッションシュートとかも相当シャレオツになってたわ。なんでも編集長がすべての撮影に立ち会ったそうで、なるほどだからこそのこの徹底っぷりってことか。「GO! GINZA GO!」、略して"GGG"ってコピーも秀逸だなー。全体にモードとサブカルを掛け合わせたような感じ。純粋なファッション誌とは少し離れた気がするけど、今後どうなりますことやら。

同じくマガハの『LIPS』はなんだか微妙な気がしたけど、この『GINZA』はマガハの本気度を感じる仕上がり。やっぱりこういうスノッブさは、マガハの持ち味で、大人になったオリーブ少女たちには本当にたまらないんじゃないだろうか。ただ、裏を返せば非オリーブ少女たちを取り込めるのか、現代の森ガールに類するような少女たちをも掴めるのかには、若干の疑問符がつく。情報があふれて誰でも無料で取り出せる今、このスタイルがどこまで求められているのかというのは、ビジネスやマーケティングの視点からするとコストパフォーマンスに見合わないのかもしれない。

でも、やっぱりオレはこういう本が好きなんだよね。作っている人の熱とか楽しさが感じられて。1本の映画を作ったり、文化祭で教室がひとつになるような、そういうノリ。しかも大の大人が本気でそれをやっているというのは得難いものだし、ただの大人の悪ノリじゃなくてこれだけのクオリティを担保しているのだから。

なんとなく、20代前半の層も狙ったうえでのメジャータレント路線、そしてセンターの「FOR GIRLS」なブックインブック付き。次世代スーパーエース候補の武井咲を突っ込んで来るあたりも素敵よね(ちなみに武井っち、観る写真によって全然顔が違うよね。辛すぎない柔らかさがあるのは、いかにもオスカー路線でいいわ)。最近とみに気になる女の子です。

雑誌の未来に挑戦状たたきつけた『GINZA』リニューアル。次号を楽しみに待つ。

by april_hoop | 2011-04-23 00:00 | 閑話


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