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2010年 10月 30日
短編映画がおもしろい
短編映画がおもしろい_c0160283_23233357.jpg東京都写真美術館で行われてた短編映画祭「フォーカス・オン・アジア&ワークショップ」に行ってきましたよ。基本はアジア作品をピックアップしてました。プログラムはAとBがあるところ、わたしはAをチョイス。目玉は『パン屋再襲撃』。原作は村上春樹の短編小説で、監督がカルロス・キュアロン、そして主演にキルスティン・ダンストですからね。というわけで断然プログラムAなのです。台風が来ていても。てことで、鑑賞順に寸評を。
フォーカス・オン・アジア&ワークショップ

『クリーニング・クィーン』(韓国/アメリカ)
面白かった。ニヤリ系のコメディ。よくありそうな話ではあるけど、見せ方が巧かったと思う。ボビーの顔はなかなかはっきり見せず、ぼんやりナードな雰囲気だけ醸し、転調の仕方もよかったよ。オチもベタだけど、潔かったしね。

『ミッドナイト・バンコク』(タイ)
ちょっと長かったけど、印象深い作品だったわ。主人公の女の子には同情するな。誰だって、あの状況ならああいう態度に出てしまうだろうし、それは仕方のないことだと思う。でも、要するに想像力を持てってことだよね。相手には相手の事情があるってことを、いくらか考えないといけないんだろうな。しかし政治的な背景がラジオから流れてたけど、あれってなにか意図があるんでしょうか。

『印鑑検査工場』(日本)
アニメ作品。古い工場で、印鑑が検査されていくだけですが、オチがよかったので笑えました。シニカル。でも、海外で、「印鑑」て通じるんでしょうか? 石上って名前も読めないだろうしな。

『Mr バブルガム』(日本)
いちばん好きじゃないタイプ。でも船越真美子ちゃんは可愛かったな。英訳だとニュアンス伝わらなそうな作品。

『想い出の引き出し』(台湾)
『カールじいさんの空飛ぶ家』『つみきのいえ』を掛け合わせて主役をおばあさんにした感じ。いい話です。アニメ。

『八月十五日』(中国/アメリカ)
すごいショッキング。男女の乗り込んだバスがバスジャックにあい…。淡々と悲劇が描かれてちょっとしんどかったところ、最後の最後で突き落とされて。。これ、実話ベースっていうけど、どこからどこまで実話なんだろう。。

『パン屋再襲撃』(メキシコ)
抜群に面白かったよ。ほかは自主制作っぽいのに、これだけ急にメジャータイトルって感じ(エンドクレジットが超長い)。でもそれだけにさすがのおもしろさ。キルスティンのコミカルな役って始めてみたけど、すごく良かった。シリアスより似合うのかも。映像のテンポもよく、テキストも軽妙。このテキストは原文に近いのでしょうか。原作未読なので、近々読まなくちゃ。なんにしてもこの1本のために観たかいがあるわ。ハッピーで愛おしい傑作と呼ぼう! ハンバーガー屋に行きたくなる。余談だけど、アビゲイル・ブレスリンは、キルスティンみたいな大人になってくかも? 顔の輪郭似てるよね。

短編映画ってのは、いいですね。飽きずに観られるし、深いもの浅いもの、笑えるもの泣けるもの、たっぷり楽しませていただきました。

by april_hoop | 2010-10-30 00:00 | 映像


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