2010年 08月 26日
1年ぶりくらいに森美術館に行きました。観て来たのは『ネイチャー・センス展』。吉岡徳仁、篠田太郎、栗林隆、同年代の3人の新作旧作を織り交ぜて、「自然」についての展示。古来より自然豊かな国とされる日本と、現代化都市化の中の自然を感知する力、そしてアートとの関わりを表現してます。 MORI ART MUSEUM [ネイチャー・センス展] まず入ると吉岡徳仁の大作から。ばかでかいアクリルの箱の中に敷き詰められた羽毛。これを2台の扇風機に寄って一定間隔で吹き荒らす。現れるのは、あたかも雪のような世界。子供たちは「たんぽぽの綿毛だー」といい、じいさまは「西川ふとんじゃの」といっていた。観る人によって全然印象違うのですね。わっちはといえば美しいと思いました。そして、アトランダムに飛び回る羽毛なのに、結局だいたい同じようにおさまる姿は自然の自浄能力とか、輪廻みたいなものまで感じました。潔いインスタレーションにも感服。その先にはクリスタルのような椅子。水の流れを表現したような造形もまた面白い。 お次は篠田太郎で映像作品3部作。東京の中の日常を俯瞰するような3つの映像は、一般的に言う「自然」ではなくて、普通という意味での「自然」を表現していたのでしょうか。正直に言えば退屈な映像なので、なにを読み取るか難しいところ。でも、こういう定点観測的なものって、どことなく宇宙的な視点にも見えるから嫌いではないのだけれど。さらには血の海みたいなやつと、水と波紋をモチーフにした作品が。この2つはなんかすごいね。赤い液体を見れば血を連想し、水を見れば心落ち着く。それすなわち自然な感覚? 最後は栗林隆。境界をテーマにして表現された雪原のようなフィールドは、観客参加型。地下と地上が作り出されて、我々は地下を頭をかがめながら進み、所々あいた地上への穴から顔を出すと広がるのは雪原と白樺。わかりやすくて面白いのお! さらに進むと火山。階段を昇って上から見ると山頂は世界地図になっている! これまたすごい。火山の奥には先ほどの雪原が。うーむ、ラインの生み出すものっておもしろいですね。 最後に、自然をテーマに本が集められたブックラウンジがあって終了。あまりの作品の少なさにはびっくりしたけど、まあコンパクトに回れるから楽しかったですわ。展示は11月7日まで。ちなみに同時に恐竜展やっているおかげでファミリーが多数。夏休み時期だからか外国人も多かったです。
by april_hoop
| 2010-08-26 00:00
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ツナガール。1min.で読めるがルール。管理人エイプリル(1977年生まれ)の日々雑感エトセトラがどこかで誰かと何かをコネクトしてユナイトすることを願いつつ、であーる。 by april_hoop information
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