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2010年 08月 08日
アート&アイランド03_男木島
アート&アイランド03_男木島_c0160283_937346.jpg2日目、高松から向かったのは男木島(おぎじま)。フェリーの「めおん」で約40分弱。これがまた良かったのよ。どの島もそれぞれによかったけど、巡った5つの島でいちばん良かったかもしれない!
瀬戸内国際芸術祭2010

港に近づくにつれて見えて来る、白いファサード。そこにはなにやら文字が…? そう、これも作品のひとつ、その名も「男木島の魂」。日本語、英語、ヘブライ語などなど8つの文字がさまざまに組み合わさり、独特の影を落とす。中はインフォメーションセンターとして、世界中の人々を出迎えてます。夜はライトアップされるらしくて、それも見たかったなー。水、空、光、影、それらが一体になって語りかけて来るアート。写真で見てたらものすごく大きいのかと思ってたけどそうでもだなくて、それがまたいいスケール感。

男木島はとにかく坂道だらけ! 集落は、港回りの斜面に集中していて、今じゃ人口は200人を切っているとか。最盛期には3000人だか5000人だかいたっていうから、厳しい現実を物語ってる。若者といっても40代だとか。そんな中、入り組んだ路地や空き家を使ったアートが目白押し。島の規模から考えると作品数が多くて、それはもしかしたらより多くのアーティストがこの島に魅力を感じたからかもしれないね。

港からすぐ近くにある「うちわの骨の家」は、香川の伝統工芸である丸亀うちわがモチーフ。まさにうちわの骨が密集するのみだけど、この発想がいいよなー。こういう連続性はすごく好み。「オルガン」は迷路をさらに迷わせる仕掛けで、見えない誰かとの会話や音楽を楽しめる仕掛け。遊び心あってこれまた楽し。上に登って行くと「オンバファクトリー」発見! おんばとは、乳母車のことで、島の老人たちはこれに荷物を入れたりして、日常的に使用しているんだって。そこに目をつけて、このオンバをいろんなカタチにカスタマイズ。これがポップでファニーで、20台くらい並んでてすげー楽しかった。カフェ併設で、海を眺めながらお茶できちゃうのもグーですわ。ここはかなり好きだったな〜。ちなみに、昔はこの島、石段が多かったらしいけど、お年寄りが増えたことで段をつぶして坂道にしたんだって。そうすることで、オンバも使いやすくなっているみたい。なるほど〜。

「男木島路地壁画プロジェクト」「島こころ椅子プロジェクト」「雨の路地」「海と空と石垣の街」「音の風景(瀬戸内編)」「川島猛とドリームフレンズ」(ここもカフェあり。めおんバーガー頂きました。美味!)などなど、あげればきりがないほどどれも楽しかったな〜。雰囲気はすごく妻有と近くて、この島の歴史や記憶を昇華させたものが多かったわ。おっと「sea vine」も相当好みでしたよ、あれは。あの繊細さね。あ、そういえばドリームフレンズの想い出球に寄せ書きできたんだけど、山崎ナオコーラも書き込んでた! しかも同じ日!! 発見はできなかったけど、いつか会うことがあったら男木島のことお話したいな〜。

途中、「無料休憩所」とかかれた民家に立ち寄ると、地元のおじいさん2人が出迎えてくれました。なにげなく振る舞ってくれたのは"まっかうり"なる果物。メロンみたいな味の瓜で、種まで食べられるとか。冷やしてあってすげー美味しかったよ。なによりこんなふうにフレンドリーに接してもらえるのが嬉しいのね。ひとしきり会話して(どうやらこのおじいさんコンビは親子でした。推定65歳と85歳)、一緒に記念写真撮っておいとましました。やっぱこのコミュニケーションね、たまりませんな。まっかうりとは、正確には「マクワウリ」だそう。この旅でもっとも思い出深いできごとのひとつになったよ。ありがとうお爺さんたち!

島はかなりのんびりゆったり回って3時間もあれば作品はコンプリート。さっきの休憩に、海辺でやっぱりちゃぷちゃぷ(ひと家族が海水浴しててめちゃめちゃ気持ち良さそうだった!)。ランチは円で予約していたおうどんをゲット! 心配していた食料とかトイレとかも、かなりたくさんあったので全然困ることなかったわ。そして、斜面だから当たり前だけど、どこからでも絶景オーシャンビューだったことは付け加えておかないとね。

島の記憶と心に触れるアート旅。まだまだ前半戦ですぜ!

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by april_hoop | 2010-08-08 00:00 | 旅情


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