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2009年 10月 13日
感想_文・堺雅人
感想_文・堺雅人_c0160283_0593819.jpgあっぱれ月刊テレビナビ編集者さん! 堺雅人『文・堺雅人』読了。俳優の堺雅人が、足掛け4年に渡って月刊テレビナビに連載してきたエッセイに加筆修正&書き下ろし&撮り下ろし写真を加えて単行本化。いい俳優さんだな〜マジで。
文・堺雅人

ノリにノってる堺雅人さん。この人をキャスティングしておけばまず間違いないと演出系関係者はみな思ってるであろうほど素晴らしい。映画、ドラマ、舞台(は見たことないけど)と、近年の出ずっぱりっぷりは改めて並べることもないね。連載持ってたなんて知らなかったけど、ぜひ読んでみたいと思い手にとったとしだい。いやー、人となりがよく出てて楽しめたな〜。とてもスマートかつ趣深く奥ゆかしい人なんだろうな。ちなみに早稲田中退。当時演劇サークルで、「プリンス」とまで呼ばれてたそう!

基本的には仕事の合間に考えたワンテーマに基づいて原稿用紙4枚分にまとめられている。例えば役作りでヒゲを伸ばした時は「髭」について。篤姫の撮影中は「品」というものについて4回にわたって書いてみたり。この4年間の堺サンの仕事と重ね合わせられるのもまた楽しい。あの映画のときにこんなこと考えてたんだ〜とか、舞台裏のオフショットを覗き見する感覚なのでファンにはとても楽しめるはず。

でもそれだけじゃない。テーマに対する考察がとてもしっかりしている。非常に謙虚で時にまどろっこしいほどの文体に徹しているけど(職業柄あまりぶっちゃけることはできないだろう)、ちゃんと著者の考え方がおとされていて、どこか村上春樹っぽい持って回った言い回しなんかも味わい深い。なによりパーソナリティが感じられる。読書が趣味というだけあって、書くほうにもなかなか非凡なものを持ってらっしゃる。なんでもテレビナビの編集者がインタビューしたときにこの人のことをもっと知りたい!と思ったのが、連載スタートのきっかけだったようで、担当さんの先見の明に一読者のボクも感謝ってなもんです。通勤時間とかでサクサク読めますわよ。

今後も主演作・出演作が目白押し。特に現在公開中の『クヒオ大佐』なんて堺雅人なくして絶対に成立しないであろう、そしてすばらしく笑える出色の1本。ホント大好きな役者さんのひとりです。ぜひお立ち読みだけでもしてくんろ!

by april_hoop | 2009-10-13 00:00 | 出版


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