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2009年 10月 05日
『cut』に違う役割も期待する
『cut』に違う役割も期待する_c0160283_1113182.jpgおもしろいけどおもしろくないのだ。『CUT』10月号読了。「なぜ彼らは映画に愛されるのか」。を命題に松山ケンイチ、蒼井優、宮崎あおい、岡田将生、吉高由里子をフィーチャー。80年代生まれの彼らはみな映画に愛された選ばれし俳優たち。なぜ彼らなのか。なにを彼らは思うのか。ほかいろいろ。
CUT|10月号

旬な人たちのロングインタビュー、読んで楽しくないはずもなく、松山君以外はこれといったプロモ要素もない中、近況と回顧を拝読いたしました。松山君のモノクロ写真、かっこい〜。ひねらず素直に撮った蒼井優もかわゆし。宮崎あおいは、近年見たグラビアの中で私的ベスト! ファンが求めるような国民的女優然ではない、アイメイクがっちりの強めオーラは何度も見返しちまったほど見とれたわ~。マジでいいこれ。CUTの写真は、明らかに他誌ではできないこだわりが感じられて、アーティスティック過ぎるときも多いけど基本的に好きです。

がしかし、特集内容は薄かったなー。「なぜ彼らは映画に愛されるのか」がまったく紐解かれてなし。編集部はいったいどんな仮説を持っているのか。そして何によってそれを読者に伝えたかったのか。タイトルだけで中身はないに等しい。松、蒼、宮は確かに誰もが認める存在だと思うけど、岡田くん、吉高ちゃんはこれからなわけで、まだ代表作と呼べるほどの映画もないのに今取り上げたその必然性はなんなのか。5人ともごく普通のロングインタビューでしかなく、彼らのなにが映画に愛されているのかという検証も回答もなしってのは、かなり物足りない。

後半の映画レビューは、『空気人形』『リミッツ・オブ・コントロール』の取り上げ方なんかはいかにもだけど、同時にあくまで限られた「CUT好き」にしか向けられていないのはちと残念にも思う今日この頃。排他的で、自己愛的で、まあそれってロッキンオン全体の社風って気もするけど、もう少し裾野を広げるような試みがあってもいいんじゃないのかなーって思ったり思わなかったり。ミニシアター崩壊の危機だけに、ブランド力のある専門誌こそ仕掛けてほしーなー。ミーハーに向けて。初心者に向けて。願望。

レビューひとつとっても、難解にこねくり回しすぎるキライがあって、文系に過ぎるのが体育会ブラッドが半分流れるボクには腑に落ちないの。もっとエモーションだけで書きなぐったレビューとかも読みたいんだけどな。まあそれやると既存ファンにそっぽ向かれるのか。雑誌ってつくづく難しいですね。でもなんかやりようはある気がする! 期待!!

by april_hoop | 2009-10-05 00:00 | 出版


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