2007年 11月 24日
感想_ダイイング・アイ
c0160283_839243.jpg次から次へと新刊リリースの東野圭吾大先生。最新作『ダイイング・アイ』をあっという間に読了。雨村は、何者かに殺されかけ、一命を取り留めたものの、自身が起こした自動車事故の記憶だけを無くしていた。彼を襲ったのは、その事故の被害者の夫、岸中。そして岸中は自殺してしまった。なにかが腑に落ちない雨村。自身の失った記憶を辿るうちに、事故の不審な点に気付き始めた彼の前に、謎の美女が現れる。その女性の顔は…あの事故の被害者と同じだった。。

さすが今作もあっという間に読ませてしまうスマートな筆致は健在。といってもこれ、8年も前に『週刊宝石』で連載してたものらしいんだけどね。てわけで、どうもその週刊誌イメージが強くって、銀座のホステスとバーテンだの、セックスシーンだの、あんまし必要なくない?っていう設定が微妙に気になってしまったよ。いつになく野暮だけど、『週刊宝石』読者とのマッチングを考えてのことなのか?と深読みしてみたり。

ベースにあるのは、『天使の耳』と似たモチーフで、交通事故は果たしてアンラッキーで片付けられるのかどうかってとこが下敷きに。その上に盛り付けられるのが「眼」。"眼ヂカラ"ってやつですね。これはもう想像の世界でしかないんだけど、眼の持つ威力ってのは神秘的なものがありますなぁ。このあたりの切り口は、東野さんらしいところ。

ただ、最後までイッキ読みはしたものの、期待値よりは面白くありませんでした。ユニバーサルタワーとか、携帯の使い方とか、氏にしてはちーとばかし無茶な展開も気になったし、人物の掘り下げも中途半端。全体的にディテールの甘さが目立った気がします。しかもドラマ『ガリレオ』放映中にリリースというタイミングといい、それとリンクするややオカルト寄りな趣向といい、商業的側面が強すぎるのでは…と、ちょっと作品の本質以外の要素が気になってしまいましたよ。
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by april_hoop | 2007-11-24 00:00 | 出版 | Trackback | Comments(0)
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