2006年 09月 13日
さらば青春のヒカリ。ちと書き遅れた、かな。羽海野チカ『ハチミツとクローバー』最終10巻読了。完結。 いい着地だったと思う。最後の最後は平凡だ。森田や花本先生のエピソードに唐突な部分もある。でも、ここまで積み重ねた物語を殺す事なく、むしろ勢いをつけて終わらせたのはスゴイでしょ。個々の納得いくいかないはあるにしても、しっかり話は落ちてるよね。いろんな喪失と再生を繰り返して前に進む青春。オレはけっこう浸れたし、なんならちょっと涙腺を刺激されもしたよ。はぐのサンドイッチなんて最高です。 こうして読み切ってみると、竹本君の自転車旅行がクライマックス。ない答えを模索して、見つけた気になって、でもまた見失う。んだけど、一歩どこかに踏み出している。一気にエンディングに向かう9、10巻あたりは一気に読み切りたかったところ。ラスト数話、意識的に夜と朝のシーンを交互に繰り返すあたりに作者のセンス感じます。 『ハチクロ』は"片想い"が取りあげられがちだったけど、実際には"常になにかを選択しなくてはならない"を描いた物語。恋は直接的に選択を迫るいちツールであり、留年は選択を先延ばしにするモラトリアムの象徴。時間の流れが早かったのは、選択しないままではいられない、ということを描くためだったわけですか。心に響くセリフは、たいてい選択を促す言葉たちだったよね。ほんに心の動きを丁寧に拾った作品でした。最初はそこまでハマったわけじゃないのに、あとからあとからいろんな感動が押し寄せてきて、自分の中でしっかり残しておきたい作品になりました。面白かったです。 そういうわけで、ますます映画の続編を熱望。もち同じキャストでね!! 1〜4巻レビュー 5〜8巻レビュー 映画版レビュー
by april_hoop
| 2006-09-13 00:00
| 出版
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ツナガール。1min.で読めるがルール。管理人エイプリル(1977年生まれ)の日々雑感エトセトラがどこかで誰かと何かをコネクトしてユナイトすることを願いつつ、であーる。 by april_hoop information
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