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2017年 07月 15日
その瞳の奥にいるのは君だった。
c0160283_14270755.jpgc0160283_14270771.jpg豊田市美術館で、7/15〜9/24まで開催される「奈良美智 for better or worse」を鑑賞した。奈良美智といえば、独特の少女の絵画がパッと思い浮かぶ。キッとこちらを睨むような反抗的な目もあれば、どこか危うい脆さを秘めた目もあれば、ディテールは少しずつ異なるけど、大まかなところはだいたいみんな同じものをイメージするんじゃないかと思う。でも、今回の展示で、そのイメージはいい意味で覆された気がする。

奈良美智は愛知にゆかり深い作家。そもそもが愛知県立芸大で学んでいたこともあり、7年ほどこの地で暮らしていた。その後ドイツに渡るが、帰国後も折に触れ愛知に戻っては、旧交を温めたり、制作をしたりしていたのだそう。そして、震災後に筆を持てなくなった時も、母校で学生を教える中でもう一度美術に向き合うことで、再び描きたいという意欲を自然に取り戻せたのだそう。ということで、ここは作家にとってもはや故郷と呼べる場所なのだそう。

前振りが長くなったけど、作家としての重要なルーツである場所での個展ということで、学生時代から時系列に沿って、代表作が展示され、最後には新作が登場。回顧展としても成立しつつ、未来を予感させる充実の展覧会だった。海外所蔵で、日本初公開作品もあったり、これだけの奈良作品が一堂に会する機会は、日本では今後何十年もないかもしれないレベルだそう。

改めて、学生時代の作品は今とはだいぶ趣が違って、まだまだ複雑な要素を残している。それが90年代以降、徐々に余分なものは削ぎ落とされ、愛らしくもあり憎らしくもあるフォルムへと落とし込まれていく。その表情は挑戦的であったり、孤独であったり、カウンター感が満載。しかしやがて2000年代頃から、人物ははっきりと正対する構図となり、2010年代以降は表情も実に穏やかに、瞑想的になっていく。はっきりしていた輪郭は徐々に自然なラインとなり、色彩も徐々に淡い抽象性を出し始め、そして最新作ではトーンを少し落とし、より内省的にも見えてきた。少女というモチーフは一貫してありながら、こうして時系列で俯瞰することで、明らかな変化を感じ取ることができるのも、今回の展示ならではだろう。

展示作品は約100点。木彫などの立体作品もあるけど、ほとんどは絵画で、でもそれこそが作家のアイデンティティだしいい構成だったと思う。また、スペースをゆったり贅沢に使っていることで、余分なことを考えずに作品と向き合えるように作られているのもいい。ちなみに最初の展示室には、奈良さん所有のレコード、書籍、人形などが持ち込まれ、彼のアトリエを再現。こう言う展示は過去にもあったけど、質量ともに過去最高だそう。そしてレコードジャケットは自分にとって画集だったという通り、作品との共通点が見られるのも面白いところ。あらゆる意味で奈良さんのルーツと足跡がはっきりと感じられる展覧会。意味ありげにこちらを見つめる作品の瞳の中に写っているのは、奈良美智その人なんだなと気づかされます。そしてそれは同時に、僕自身のことも写しているような気がしました。一貫したスタイルでありながら、しなやかに変化を続け、30年以上にわたって一線で制作をし続けるその静かなパワーにも圧倒されます。奈良ファンはもちろん、そうでない人も、特に美術が好きでなくても、必見の展覧会。奈良さんの絵は、どうしたってキャッチーだしね。

ところで、初めてやってきた豊田市美術館は、とんでもなく素敵な美術館でした。建築は谷口吉さん。美しい直線と、和の趣を感じる静けさ。高台に位置して街を見下ろせるのもナイスで、庭も広くて気持ちいいです。レストランも素敵そうだった。ぜひこの夏は豊田市美術館へ。素晴らしい時間を約束します。



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by april_hoop | 2017-07-15 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2017年 02月 20日
アスリートをデザインする
c0160283_23180230.jpgc0160283_23180973.jpg
c0160283_23181503.jpg21_21 DESIGN SIGHTでやってるアスリート展、見てきましたー。やや期待外れだったところもあったけれども、興味深いです。

運動を極めるアスリートを、幾つかの視点で分解したような展示です。ディレクターが為末さんとあと二人。まず最初に待っているのは、スプリントなどの動きをモーションキャプチャーしたもの。躍動感が伝わるけど、特段のインパクトはない。あと、スポーツ報道写真が会場内幾つか展示されていたけど、これも僕は報道写真展でよく見ていた類のものなので、目新しさはなし。そして「驚異の部屋」なる空間では、100m、110mハードル、走り幅跳び、走高跳び、棒高跳び、マラソンの世界記録をアニメーションで上映。うーむ、その凄さを体感するってことらしいけど、これにはあまり臨場感なかったなー。もっとライブに体感させて欲しかったわ。

こりゃ期待外れかもーと思ったところで、次のゾーンでようやく体験型の展示が登場。アスリートの感覚や能力を体感するといった趣旨で、指示に従ってプログラムを行います。指示された重さで重りを引っ張ったり、ある長さを感覚で測ったり。アスリートの目の動きを追体験するってやつ、僕、アスリートと似たような目の動きしてたんですけど。あと、タイムプレッシャーという、時間内にピンポン玉を穴に入れるやつは、初回がうまくいきすぎてプレッシャーとは別の問題で2回目の方が遅くなっちゃったよ。とか、なんのこっちゃわからないと思いますが、総じて小粒な体験でした。僕が考えているアスレチズムとはだいぶ距離のあるコンテンツだったな。もうちょっとストラックアウトとか、パンチングマシーン的なよりフィジカルでゲームっぽいの期待してたわ。

こういう体育系のテーマパークできればいいのになー。うまくやれば老若男女楽しめるパークができる気がするのだけれど。昔、ナイキが昔、北の丸公園でやってたのなんだっけ〜、あれ的な。あれをもっとフィットネスに寄せればなー。スポーツテストの要素を入れながらさ。ボルダリングジムとか、パターゴルフとか兼ねながらさ。

そうそう、今回の展示用のグッズがいろいろユニークだった。サッカーボールやバスケットボールの皮を使ったバッグとか、マルチケースとか、ちょっと欲しかったし、HURDLERというブランドを立ち上げて作ったオリジナルのTシャツもかなり欲しかった(とりあえず我慢)。関連トークイベんともこれからあるようなので、ご興味ある方はぜひ〜。



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by april_hoop | 2017-02-20 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2016年 11月 01日
AMAZING TOYAMA 03
c0160283_21001500.jpgc0160283_21003464.jpgc0160283_21004190.jpg富山に来た理由の一つは、2015年にオープンした「富山市ガラス美術館」に来たかったからなのでした。これ、キラリという公共施設の中に入っていて、建築は隈研吾さん。富山は薬の街として有名ですが、薬ビンも多く作っていたため、ガラスの街という顔もあるそうです。ということで外観はそのガラスを活かしたデザインでインパクト抜群。そして中に入ること、これはもうまさにザ・隈研吾という仕様。圧巻でございました。美術館は複数フロアにわたって展示室があるほか、図書館も備えてて、これがまたおしゃれでね。こんなところで読書やら勉強やらしたかったですわ。

さて、肝心の美術館は、常設展と企画展の2本立て。常設展は右の写真がそれで、現代ガラス作家の巨匠と呼ばれるデイル・チフーリさんの作品が鎮座。この派手さ、インパクトは、草間彌生クラス。これ以外の作品も、有機的な造形とカラフルな色彩で、思わずため息もれましたとも。もともとはまっとうそうなガラス作品でしたが、だんだんととんがっていく様や屋外での大がかりなインスタレーションの様子なんかも見れてよかったわ。企画展も、ユニークな作品が並んでました。いやー、想像以上のインパクトだったな。満足。

外はすっかり暗くなり、夕ご飯は美術館とホテルの間で見つけた居酒屋さんへ。特に可も不可もないのに、お魚中心に美味しかったわ。さすが富山。さらに、「富山づくり」がちょうど少し前にリリースされたばかりでオススメされ、まんまと頂きましたとさ。来年にはさらに富山県立美術館もできるとかで、それもまた楽しみだなー。どんどん富山の魅力にはまってきますわ〜。



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by april_hoop | 2016-11-01 00:00 | 旅情 | Trackback | Comments(0)
2016年 08月 04日
瀬戸芸2016夏_04
c0160283_22355635.jpgc0160283_22360308.jpgc0160283_22360695.jpg犬島をあとにして向かったのは男木島! ここも何度来てもいいですね。港に着くと迎えてくれる、ジャウメ・プレサの多言語ビジュアライズ作品にグッときます。なんて青空に映える作品なのかしら。

まずは腹ごしらえ。去年できたばかりというビストロ伊織さんでランチを予約しました。島の魚など地元食材を見事なお手前で仕立てた絶品で、まさか男木時までこんな洒落たご飯を食べられる日が来るなんて!と驚いちゃったよ。さて、お腹も満たされたところで、レッツ島巡り。古民家で不思議なコンタクトレンズみたいなのをはっつけてある作品を眺めつつ、上へ上へ。アキノリウムという作品は、単純だけど、手作り機械が奏でる音に癒されるわ〜。さらに大岩オスカールさんの、部屋の中の垂直水平がめちゃくちゃというトリッキーな作品も楽しい! インセプションのジョセフゴードンレヴィットが活躍するあのシーンみたいな感じ! と、超駆け足で男木島にグッバイ。

最後は女木島です。ここは2010年以来の2度目。まず向かったのは、女木島名画座なる作品。大きな倉庫を改装して、昔ながらの映画館に仕立てちゃいました。実際に権利切れの映画(チャップリンとか)が上映されてて普通に映画鑑賞できるんだけど、ここはとにかくその世界観を絵画で表現していて、ロビースペースもそうだし、抜かりがなくて感動しました。ゆっくり映画みたかったよ。

でもって大ラスは、島の反対側へ写真のバスを使って移動します。途中チャリで挑んでひどい目にあってる人がいらっしゃいました。手のはさておき、すんごいインパクトの「OKタワー」。島の人たちをインタビューしてその顔を塔のボディにインストールするという大胆作。そして塔の上まで登れちゃっていい景色も見れちゃったりします。というところでタイムアップ! 船にギリギリ駆け込んで高松に戻って、帰り支度です。ちょっとだけ時間に余裕があったので、タクシー飛ばして、地元オススメのうどんばか一代へ。釜玉バターをいただいて、これで香川に悔いなし!

ものすごい弾丸になっちまいましたが、やはり3回目になっても瀬戸芸は楽しい! 3年後と言わず、秋も、来年も楽しみすぎますね。行ったことない人には是非足を運んで欲しいと思います。



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by april_hoop | 2016-08-04 00:00 | 旅情 | Trackback | Comments(0)
2016年 08月 03日
瀬戸芸2016夏_03
c0160283_22260457.jpgc0160283_22261049.jpgc0160283_22261412.jpg2日目。今日も快晴! この日は初めてのマリンタクシーを使って犬島へ。予想以上に小さい船で焦りましたが、約45分で着きました。人数がある程度いれば、所要時間考えるとこっちの方が得な場合もあるね。覚えておこっと。さて、瀬戸内海は今日も穏やかで、いつものかすみがかったような空で、どうしようもなく癒されるわ。この景色が見たくてここまで来てると言っても過言じゃないよ。

さて、犬島は2010年に来て以来。家プロジェクトがめっちゃ進化しているらしいのを楽しみに参りました。そしてその期待に見事答えてくれるラインナップ! まずは「目」の一員でもある荒神さんの2つの作品。コンタクトレンズの方は、不思議な世界の見え方で楽しく、上下でシンメトリーになった花柄の作品はこれはとにかくインスタジェニックでクール。さすがこの島はベネッセ管轄、クオリティが高いです。

続いて、黄色い糸が無数に張り巡らされた新作は、光を可視化した作品だそうで、これまたスーパークール。実際にハンモックに揺られてもいいそうで、こりゃたまらんね〜。なんとも言えない心地よさ。そして見たくてたまらなかった名和晃平さんの作品へ。芸術が爆発しちゃってるこちら、言葉にできないけどさすがのインパクト。3年前にできたこの作品、何気に横っちょの小部屋が3年前より進化していて、ここはこれからも年々変化させていくそうで、それを聞いたらまたこなきゃいかんじゃないかー! ついていきますよもう!

知らない間にカフェも増えて、犬島の充実度はすごいな。今年は必見の島の一つじゃないかと思います。いやーわくわくがとまんねー。あと汗も止まらねー!



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by april_hoop | 2016-08-03 00:00 | 旅情 | Trackback | Comments(0)
2016年 08月 02日
瀬戸芸2016夏_02
c0160283_22145743.jpgc0160283_22151014.jpgc0160283_22153018.jpg瀬戸芸初日、小豆島旅は続きます。次に向かったのは、空き地に突然現れる青い足! 謎のワイヤーで作られたこれ、なんと中に入ることもできます。そしてこのほかに、人の顔とイノシシ型も。なんでも秋にはさらに増えるという話。すっごい瀬戸内っぽい作品ですよねー。

で、ちょっと小休止するべく、こまめ食堂へ。ここに来るのももう3度目。東京でも2度行ってないお店がうなるほどあるのに、まさかこの島の食堂に3度も足を運ぶことになるなんて、不思議なご縁だわ。で、いただいたのが、醤油ミルク金時かき氷。これ、めっちゃくちゃ美味かった。人生のかき氷ベストワンだわ。蒼井優ちゃんに教えなくちゃ!なレベル。小豆島産の醤油が不思議とナイスマッチで、みたらし団子のような風味というとイメージ湧くかな。とにかくうまい。これは絶対にまた食べに来るわ。

でもって直ぐそばの、おなじみの竹のドームの作品へ。これ、毎回作り直してて、その度に大きくなってるんだって。前にも増して気持ちのいい空間で、和んでいる人が結構いたのも納得。今度ここでミニライブもやるそうで、気持ち良さそ〜。てことで小豆島は駆け足だけどこれにてフィニッシュ。最後港でおなじみのオリーブのやつを拝見して、島を後にしたのでした。今日は高松泊。おなじみのクレメントホテルでございます。

晩御飯、地元の人にオススメしてもらった瀬戸内家 良ちゃんがものすごくおいしくていい店だったよ。駅も近いけど、裏通りなので観光客皆無。これも再訪したいレベル。そしてさらに地元の人に連れられて、ブックマルテ、しるの店おふくろ、半空、とはしご。濃い瀬戸内の夜が更けていくのでした〜。



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by april_hoop | 2016-08-02 00:00 | 旅情 | Trackback | Comments(0)
2016年 08月 01日
瀬戸芸2016夏_01
c0160283_22203269.jpgc0160283_22204177.jpgc0160283_22210617.jpg3年に1度の瀬戸内国際芸術祭が帰ってきました。ご存知、香川と岡山の間の島々で行われる国際展覧会。今回も行ってきましたぞよ。思えば第一回はもう6年前になるのですね…。

今回は高松空港から入ってまず向かったのは小豆島。前回もすごかったけど今回も注目の新作が目白押しとのこと。楽しみ楽しみ。でも、着いたらもうお昼だったので腹ごしらえから。車を走らせてたら出てきたちょっとおしゃれな感じの島メシ家さん。デリスタイルで、4品選ぶタイプのランチがビンゴ! 地元食材たっぷり、美味しかったわ〜。同じ敷地の建物にはおしゃれお土産もあって、あの真砂喜之助製麺所のそうめんもあったよ(買えばよかった)。

さて、最初に向かった作品は、島メシ家から徒歩で行ける、「目」さんの作品。前回も同じ町で、民家を丸ごと迷路みたいにする作品を出してたけど、今回もそのシリーズ。なんと一見普通の古民家の中を、真っ白な洞窟に大変身! 単純だけど超おもしろ。真っ白なマシュマロの中に入ったみたいなのに、ところどころ柱とか、窓枠とか、民家の名残があるのがまた面白い。家という空間が、家じゃなくなった時のスペース感覚とか、面白いな〜。結構広いな!とか。

そこからさらに歩いて向かったのは、大岩オスカールさんの作品。大きな建物の中に設置された謎のドーム。その中に入ると、なんと一面の絵画作品! モノクロで、一見水墨画チックだけど、その実、マジックで全面描かれている。これは大作だ〜! これだけのボリュームを破綻なく描くのすごいな。五百羅漢図に負けてないかもしれないぜ!? よく目をこらすと、結構書きなぐった感じではあるのだけど、それがまたいいね。全体としての印象と、ディテールのギャップ。狙ってるんだろうな〜、この感じ。

早速大興奮したのち、一気に車を走らせて、二十四の瞳村まで。その駐車場の前に突然現れるのが、謎に巨大なボラード。ってなんだっけ? あー、あれです、ボラード、岸壁で船を紐で括りつけるときのあれ。それをまんま巨大化させたという。不思議な存在感で、なんだこれなんだけど、面白い。こちら、同じ小豆島で、リーゼントのオリーブなる作品を前回出した方の新作でした。世界観が確かに一緒!

いやー、いいね、小豆島。天気もドピーカンで暑すぎるけど、楽しいぜ。まだまだ続くよ!



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by april_hoop | 2016-08-01 00:00 | 旅情 | Trackback | Comments(0)
2015年 02月 17日
星を継ぐものたち
c0160283_114441.jpgブルータスの、「明日を切り開く人物カタログ」特集面白かったわー。いろんな業界の、現在のエースと、次代を担うだろうホープたちが取り上げられてて、これまでのおさらいと、未来予測が一緒になっていて。時代はさらに加速しているし、そして新しい才能もどんどん生まれているんだな。
『次は誰? 明日を切り開く人物カタログ。』Brutus No. 795 | ブルータス (BRUTUS) マガジンワールド

音楽も、アートも、ビジネスも、デザインも、ネット以降はどんどん新しいことが生まれていて、その時代感が詰まった一冊だったように思います。今起きていることを知るだけでも楽しかったし、最前線で何が起きているのか、限られた紙幅ではあるけど、刺激を受けるには十分なボリュームだったな。やっぱり刻一刻と世の中が変化していて、それにアジャストすることはもちろん、その中でどうやってイロを出していくのか。簡単じゃないけど、まだまだイノベーションは止まらないのかも、とも思って。

なんだか最近、時代の変わり目にいる感がすごく強くて。単に季節の変わり目以上の変化の予兆を感じています。たまたま自分が管理職っぽい側に移り始めたことや、自社が揺れている時期だからかもしれないけど、日本や世界情勢も何かが起こりそうな感じがすごくするし、いよいよインターネット後の世界が確立されていくような感じなのかな。雑誌作りが、なんだか石炭掘っているような気もしているのです。後戻りできないくらいの変化が待っているんじゃないかって。

そこまで大きなパラダイムシフトじゃないのかもしれないけど、なんにしてもそういう時代を生きている以上、その中で何をどうやっていけるのか。取り残されないように柔軟に貪欲に頑固に立ち向かわないとな。あっという間に置いてかれちゃいそうだもんな。変化を受け入れ、そしてその中でイノベーションしていくこと。おっさんになってきて、新しい考えや価値をなじませにくくなってきたことを自覚しているけど、それじゃいかんぜ。

次は誰? オレでしょ! って言えるように、まだまだがんばらないとと、大いなる刺激を受けたのでした。
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by april_hoop | 2015-02-17 00:00 | 出版 | Trackback | Comments(0)
2015年 02月 06日
山へ行きたくなる。
c0160283_2217470.jpgイラストレーターの落合恵さんの個展「Oh! Climb」に行ってきたよ。会場は経堂にあるカフェギャラリー芝生さんです。かわいかったー!
Oh! Climb 落合恵個展 | 展示 | 芝生
関係ないけど会場向かう途中、人身事故で小田急止まってたわ。

落合さんは5年前から山にハマった方で、以来ゆるさをモットーに登り続けている人。で、今回はまさに山そのものがテーマになってて、山と、山に行く人と、山の道具などが描かれている。独特の柔らかいタッチと、キャッチーな色彩があいまってなんともいい感じ。どれも愛らしく、一足早く春の訪れと山シーズン開幕を思うような内容でした。山だけどストイックさがないのがいいね。個人的には、マッターホルンとかをかなりグラフィカルに描いたポスターが好きだった。思わず買っちゃったしね。

山ガール流行りもひと段落した頃なんでしょうか。僕は山登りをしないので最近の事情に疎いですが、周囲を見渡すと山に登る人は確実に増えている感じ。仕事関係にしても、プライベートな友人にしても、誰かしらは山に登ってるんだよな。絶対減ってるってことはない。僕もぜひ山登りしたいと思っているのだけど、なかなか時間が足りなくて山の番が回ってこないんだよな。でもそんなこと言ってたら始まらないし、今年はデビューしたいなーと思います。

落合さんは、『山へ行くつもりじゃなかった』という初心者向け山登りの本も出しているので、それも買ってしまいました。さらに落合さんは、「HIGASHI ALPS」という架空の山脈名を冠したブランドも立ち上げていて、そのグッズもかわいいのです。つい缶バッジも買っちゃったよ。

そんなこんなで、すっかり山登りしたくなったのでした。山のいいところってなんだろう。山と僕の相性はどんなもんだろう。きっといろんなものが見つかるんじゃないかと、今から楽しみです。誰か誘ってくんないかな。
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by april_hoop | 2015-02-06 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2015年 01月 23日
感想_現代アートの本当の見方
c0160283_2172845.jpgNY行きの飛行機で読みました。『現代アートの本当の見方』読了。時に難解とも言われる現代アート。その、何を、どうやってみるべきなのか、を考察した一冊です。
現代アートの本当の見方 「見ること」が武器になる | 動く出版社 フィルムアート社

つまらなくはなかったけど、そんなに面白くもなかったかな。いろいろある現代アートのジャンルを引き合いにしながら、「見る」にもいろんなやり方がありますよ、という話をしています。例えば、絵画作品だったら、絵の具の質や、塗り方、など技術から道具にも注目しようとか。背景にあるストーリーやコンセプトにも目を配ろうとか。アーティストのキャリアに目を向けてみようとか。そんな感じ。

内容的にはもっともなことだけど、なかなか実践することは難しいなーと思いました。結局何をどんな風に見るにしても、前提となる知識が必要となってくることが多いから。美術ってやっぱりある程度文脈を理解しないとやっぱり楽しみにくいところはあるなーと思います。「好きに見ていい」と言われても、なかなか「すげー」とか「かわいい〜」とか以上のものって普通は出てこないからね。例えばその作家の過去の作品や展示を知っているかとか、前提となってるものを説明してもらわないと、やっぱりわからないですよね。この本は、それの解決には全くなっていないので。

でも、「見る」という行為にもいろいろあるという示唆は、美術だけじゃなくて日常生活には生かせるかなって思いました。例えばそこらですれ違う人にも、いろんな面があって、なぜその服を着ているのかとか、職業は何なのかとか、どうしてそういう行動をしているのかとか、これからどこへ向かっているのかとか、表面的に見えるものから、目には見えないものまで、「見る」「観る」「視る」「診る」「看る」といった行為は大事だと思います。本書の副題には「見ることが武器になる」とありますが、そこに込められているのは、物事を多角的に見ようねってことなんでしょう。ネット上を情報が氾濫する現代において、こういう姿勢は確かに大事。情弱になった瞬間生きにくい世の中だし、リテラシーを高めるためにも「見る」を重視する姿勢は必要だと思います。

やや投げっぱなしというか、企画倒れ感もある本ですが、言っていることはとてもまとも。今見えてるのは氷山の一角でしかないというのは、個人的に大事にしている考え方です。
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by april_hoop | 2015-01-23 00:00 | 出版 | Trackback | Comments(0)