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2017年 09月 16日
サンシャワー(森美術館編)
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東南アジア美術を一挙大公開中かつ、国立新美術館と森美術館での共同開催となっている「サンシャワー」。新美に続いて、森美術館編をお届けします。

森美術館は、まず入口手前の天井に、大きな像の立体が吊り下げられているところからスタート。最初のセクションは「発展とその影」。急速な経済成長を遂げる中で、中心部はグイグイ都市化してますが、その歪みをモチーフにしています。高速道路が出来たことで家を移さざるをえなかった家族。失われた古くからの生活様式。都市化することで経済的には豊かになるのかもしれないけれど、その中で損なわれていくものに光をあてる作品が多いですね。こういうのは東南アジア以外にもありますが、地理的に近いからかより身近に感じさせます。

「アートとは何? なぜやるの?」のセクションは、アートシーンが未発達ゆえにアーティストがコミュニティを作り、ワークショップをするなど市民を巻き込んで行われるプロジェクトを紹介。こういうのは東南アジアのパワーや熱気が伝わってきて、可能性を感じます。

そして、個人的に今回の展覧会で最も印象深かったのが次の「瞑想としてのメディア」。言葉にしにくいけど、古くからの土着的な価値観、宗教観に根ざした作品が紹介されています。今でいうマインドフルネスと近いのかもしれないけれど、西洋とは違う非物質的なもの、霊的なものへの信仰心とか、そういうものが、今こそ求められているような気がしました。世界は物質化し、そして今はインターネット上で高度に合理化された世界になってます。データとマーケティングが幅を利かせ、隙間を埋めるシェアリングエコノミーが次のスタンダードになろうとする今だけど、そういう西洋っぽい合理主義とはかけ離れた、東洋的な思想こそ、大事にすべきものなんじゃないかな、と。太陽神のヘリオスと花の陶器をひたすら並べて壁に貼った作品を見ながらそんなことを思いました。合理だけで生きていくのはしんどいのよ。

最後が「歴史との対話」。第一世代的なアーティストへのオマージュや、タブー視されていた戦争や抑圧の記憶の掘り起こしなど、過去と向き合う系の作品群。展示の一番最後は、頭上にカラフルな風鈴が大量に設置されていました。風鈴の起源て東南アジアなんだってね。そしてその風鈴は、あの涼しげな音を鳴らします。しかし、それは妙に不穏な響きにも聞こえます。物質としては色鮮やかで、東南アジアらしいポップな見た目なのに、どこか影や憂いを感じてしまう音色。ここまでの作品で、その複雑に絡み合った世界観を見てきたからこそ、そう感じたのかも。結局、森美術館側の展示も駆け足ながら1時間を要しました。映像作品はほぼ飛ばしてしまったので、本来ならば倍の時間をかけてじっくり見たかったけれども。

ということで、まずはとにかくすごいボリュームで、その歴史背景から独特な文脈が展開されるアートの数々でした。明らかに欧米の現代アートとは趣が異なるなぁと思ったよね。創作というよりも、メッセージ性がとにかく強い。でも、それだけ切実なんだろうなと思いました。東南アジアも先進国社会に取り込まれていくのか。それとも世界とは似ることなく、独自のスタイルを築くのか。アートを通して感じてみるのもオススメです。アート好きには是非オススメしたい展覧会でした。


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by april_hoop | 2017-09-16 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 15日
サンシャワー(国立新美術館編)
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行ってきました、東南アジアの現代美術を集めた展覧会「サンシャワー」。なんと国立新美術館と、森美術館が、共同開催という初めての試み。まずは国立新美術館の方から見てまいります。ちなみに、サンシャワーとはお天気雨のこと。東南アジアに多い気象現象であり、そして晴れと雨が同時に存在するというところに、貧困と海外資本、かつての植民地かと独立など、複雑な現地の事情のメタファーにもなっています。なるほど。
サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで

さて、久しぶりの新美、改めてこの建築は素晴らしいよなぁなどと思いながら、展覧会場は2階のお部屋。そんなに大きくないんだな、なんて思ったけれど十分な迫力で、割と急いで見たけど1時間はかかりました。今回の展示は、2つの美術館合わせて9つのセクションに分かれていて、全部で86組の作家が出品しています。すごい規模だー。

さて、まずは「うつろう世界」のセクション。東南アジアの複雑かつ翻弄されてきた地理的な文脈から生まれたアートが展示されてますが、ここからもうなんだかつかまれました。複雑に変更されてきた国境や、民族の移動など、その歴史は本当に一筋縄ではいかず、僕なんかは普通に観光客としての視点しか持っていなかったけれど、そんな浅はかさが木っ端微塵になっていきます。第二次大戦後に、マレーシア、インドネシア、フィリピンを統合しようなんて考えがあったなんて初耳。「マフィリンド」という名前までついてて、その構想上の地図を現代の目線で描いた作品にも興奮。もちろんユートピアなんかを描いているわけではなく、3国だけでない海外諸国の事情も含まれた困難すぎるだろうそのパラレルワールドこそが、東南アジアの難しさを表してました。安易に「難しい」なんて言葉でくくってもいけないんだろうけど。

「情熱と革命」のセクションでは、第二次大戦後の各国の独立運動に、ベトナム戦争などもモチーフになった作品たち。もう見るからにヘビー級な作品です。東南アジアのアートは、森美術館で過去にも取り上げているけど、やっぱりこの戦争や貧困といった出発点がとても多く、そういう背景の知識が求められる部分が多い。「アーカイブ」のセクションは、未発達だった現地のアート界でもようやくアーカイブが始まっていて、その記録や資料が展示されています。

引き続き複雑なのが「さまざまなアイデンティティー」。民族と国が必ずしも一致してない現地で、さらには越境やら中華系やら欧米からの移住もあったりと、ルーツがさまざま。ポスターになっている作品<奇妙な果実>もここで展示されていて、黄色人種である自らのアイデンティティーを問うために作家自ら真っ黄色にボディペイントした「イエローマン」になって世界を訪ねるというやつ。自分も、在日韓国人という出自を持つだけに、この自分探し感覚はわかるきがするなぁ。

最後のセクション「日々の生活」は比較的ほっこり路線かな。歴史系とは一線を画した、日常のものや、風習・暮らしなんかを題材にとったものたち。一番インパクトがあるのが、床に敷き詰められた糸くずの中に、金のネックレスが9本混じっているというやつ。見つけたらもらえるらしく、マダムが頑張って探してました。その様子を眺めるのも作品の一部で、滑稽さや、人間の欲望がテーマ。どんだけ糸くず詰まってるんかいなと掘り返してみましたけど、だいぶ深かったわ。どこにあるかわかんないけど、見つけるの無理無理。なんてあきらめるのかどうか、みたいなところもテーマの一つとして問われている気もしなくはない。

いやー駆け足で巡るには厳しい質&量だわ。森美術館は別の日に改めようかと思ったけどここまで来て引き下がれないので一気にいきます!




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by april_hoop | 2017-09-15 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2017年 07月 15日
その瞳の奥にいるのは君だった。
c0160283_14270755.jpgc0160283_14270771.jpg豊田市美術館で、7/15〜9/24まで開催される「奈良美智 for better or worse」を鑑賞した。奈良美智といえば、独特の少女の絵画がパッと思い浮かぶ。キッとこちらを睨むような反抗的な目もあれば、どこか危うい脆さを秘めた目もあれば、ディテールは少しずつ異なるけど、大まかなところはだいたいみんな同じものをイメージするんじゃないかと思う。でも、今回の展示で、そのイメージはいい意味で覆された気がする。

奈良美智は愛知にゆかり深い作家。そもそもが愛知県立芸大で学んでいたこともあり、7年ほどこの地で暮らしていた。その後ドイツに渡るが、帰国後も折に触れ愛知に戻っては、旧交を温めたり、制作をしたりしていたのだそう。そして、震災後に筆を持てなくなった時も、母校で学生を教える中でもう一度美術に向き合うことで、再び描きたいという意欲を自然に取り戻せたのだそう。ということで、ここは作家にとってもはや故郷と呼べる場所なのだそう。

前振りが長くなったけど、作家としての重要なルーツである場所での個展ということで、学生時代から時系列に沿って、代表作が展示され、最後には新作が登場。回顧展としても成立しつつ、未来を予感させる充実の展覧会だった。海外所蔵で、日本初公開作品もあったり、これだけの奈良作品が一堂に会する機会は、日本では今後何十年もないかもしれないレベルだそう。

改めて、学生時代の作品は今とはだいぶ趣が違って、まだまだ複雑な要素を残している。それが90年代以降、徐々に余分なものは削ぎ落とされ、愛らしくもあり憎らしくもあるフォルムへと落とし込まれていく。その表情は挑戦的であったり、孤独であったり、カウンター感が満載。しかしやがて2000年代頃から、人物ははっきりと正対する構図となり、2010年代以降は表情も実に穏やかに、瞑想的になっていく。はっきりしていた輪郭は徐々に自然なラインとなり、色彩も徐々に淡い抽象性を出し始め、そして最新作ではトーンを少し落とし、より内省的にも見えてきた。少女というモチーフは一貫してありながら、こうして時系列で俯瞰することで、明らかな変化を感じ取ることができるのも、今回の展示ならではだろう。

展示作品は約100点。木彫などの立体作品もあるけど、ほとんどは絵画で、でもそれこそが作家のアイデンティティだしいい構成だったと思う。また、スペースをゆったり贅沢に使っていることで、余分なことを考えずに作品と向き合えるように作られているのもいい。ちなみに最初の展示室には、奈良さん所有のレコード、書籍、人形などが持ち込まれ、彼のアトリエを再現。こう言う展示は過去にもあったけど、質量ともに過去最高だそう。そしてレコードジャケットは自分にとって画集だったという通り、作品との共通点が見られるのも面白いところ。あらゆる意味で奈良さんのルーツと足跡がはっきりと感じられる展覧会。意味ありげにこちらを見つめる作品の瞳の中に写っているのは、奈良美智その人なんだなと気づかされます。そしてそれは同時に、僕自身のことも写しているような気がしました。一貫したスタイルでありながら、しなやかに変化を続け、30年以上にわたって一線で制作をし続けるその静かなパワーにも圧倒されます。奈良ファンはもちろん、そうでない人も、特に美術が好きでなくても、必見の展覧会。奈良さんの絵は、どうしたってキャッチーだしね。

ところで、初めてやってきた豊田市美術館は、とんでもなく素敵な美術館でした。建築は谷口吉さん。美しい直線と、和の趣を感じる静けさ。高台に位置して街を見下ろせるのもナイスで、庭も広くて気持ちいいです。レストランも素敵そうだった。ぜひこの夏は豊田市美術館へ。素晴らしい時間を約束します。



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by april_hoop | 2017-07-15 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2017年 02月 20日
アスリートをデザインする
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c0160283_23181503.jpg21_21 DESIGN SIGHTでやってるアスリート展、見てきましたー。やや期待外れだったところもあったけれども、興味深いです。

運動を極めるアスリートを、幾つかの視点で分解したような展示です。ディレクターが為末さんとあと二人。まず最初に待っているのは、スプリントなどの動きをモーションキャプチャーしたもの。躍動感が伝わるけど、特段のインパクトはない。あと、スポーツ報道写真が会場内幾つか展示されていたけど、これも僕は報道写真展でよく見ていた類のものなので、目新しさはなし。そして「驚異の部屋」なる空間では、100m、110mハードル、走り幅跳び、走高跳び、棒高跳び、マラソンの世界記録をアニメーションで上映。うーむ、その凄さを体感するってことらしいけど、これにはあまり臨場感なかったなー。もっとライブに体感させて欲しかったわ。

こりゃ期待外れかもーと思ったところで、次のゾーンでようやく体験型の展示が登場。アスリートの感覚や能力を体感するといった趣旨で、指示に従ってプログラムを行います。指示された重さで重りを引っ張ったり、ある長さを感覚で測ったり。アスリートの目の動きを追体験するってやつ、僕、アスリートと似たような目の動きしてたんですけど。あと、タイムプレッシャーという、時間内にピンポン玉を穴に入れるやつは、初回がうまくいきすぎてプレッシャーとは別の問題で2回目の方が遅くなっちゃったよ。とか、なんのこっちゃわからないと思いますが、総じて小粒な体験でした。僕が考えているアスレチズムとはだいぶ距離のあるコンテンツだったな。もうちょっとストラックアウトとか、パンチングマシーン的なよりフィジカルでゲームっぽいの期待してたわ。

こういう体育系のテーマパークできればいいのになー。うまくやれば老若男女楽しめるパークができる気がするのだけれど。昔、ナイキが昔、北の丸公園でやってたのなんだっけ〜、あれ的な。あれをもっとフィットネスに寄せればなー。スポーツテストの要素を入れながらさ。ボルダリングジムとか、パターゴルフとか兼ねながらさ。

そうそう、今回の展示用のグッズがいろいろユニークだった。サッカーボールやバスケットボールの皮を使ったバッグとか、マルチケースとか、ちょっと欲しかったし、HURDLERというブランドを立ち上げて作ったオリジナルのTシャツもかなり欲しかった(とりあえず我慢)。関連トークイベんともこれからあるようなので、ご興味ある方はぜひ〜。



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by april_hoop | 2017-02-20 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2016年 09月 02日
安野モヨコ復活
c0160283_23445426.jpg渋谷パルコが8月に改装のため閉館しましたが、それを受けて池袋パルコがリニューアル。渋谷にあったものを移管しつつ、45店舗リニューアルだとか。それに先駆けて、本日新生パルコミュージアムがオープン。こけら落としは、漫画家安野モヨコさんの原画展。『ハッピーマニア』や『働きマン』など、これまでの代表作の原画とラフスケッチがずらっと並んだので、ファンは必見でしょうねー。そういえば、西武だかで羽海野チカさんのもやってたっけ! あれもう終わっちゃったかな。。

さてさて、安野さんの絵はやっぱガーリーでかわいいっすね。大きなサイズで見ると一層思うわ。僕は『働きマン』と『さくらん』しか読んでないけど、『ハッピーマニア』もその他の作品も読みたくなったな。割とストーリーが本質ついてるよね。女性のリアルというよりは、人間のリアルに近いという印象を持っています。展示自体にそれ以上の大きな仕掛けはないけれども。そうそう、プロフィール紹介の好きな映画に『シン・ゴジラ』とありました。夫思い!

いやーしかし学生時代から社会人初期に大変お世話になった池袋パルコ。久しぶりに足を踏み入れて、もちろんテナントは大多数入れ替わりつつも、でもフロアの構成とかなんか懐かしかったな。いけふくろう側の地下から入るのも。思わず郷愁に誘われて、P'も覗いたらニコニコ本社が入っててびっくり。そしてそのままウィロード抜けて西口出たら、IDGPがPKMG(ポケモンGO)になってて時代の変化感じたわ。

そんなこんなで、すっかり遠く離れてしまった池袋だけど、いざくるとなんだか愛でてしまいます。安野さんの展示タイトル、ずーっとストライプって読んでたけど、ストリップでしたわ。危ない危ない。



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by april_hoop | 2016-09-02 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2016年 07月 30日
被写体との距離感と信頼感
c0160283_20045525.jpg川島小鳥さんの写真展、『20歳の頃』が開催ということで、初日に行ってきました。会場は、阿佐ヶ谷のセレクトショップ(という表現でいいのかわかんないけど)voidさん。駅から徒歩7〜8分でした。お店が見えてくると、お、人だかりっぽい感じが。小さいお店だったので、10人入るといっぱいかなーというところですが、とはいえそんなに大々的に告知をしていたわけでもないと思われ、小鳥ファン、たくさんいるなーという感じ。お客さんの雰囲気がね、なんとなく、それっぽいのですよね。うまく形容できませんが。

さて、今回の展示は新作の撮り下ろしで、森川葵さんのポートレート。東京都内各地と思しきところから、台湾まで。でもランドマークというよりも、普通の道端や雑踏の中や名もなき場所で、不思議な浮遊感とともに森川さんが躍動してます。躍動というとおかしいですね、なんとも不自然なゆるさです。普通ではないポーズと、表情と。事務所NGになっても良さそうな。でもそれが許されるというか、それこそが川島小鳥ワールド。台湾になってくると、これは『明星』の延長戦、という感じになってきます。という世界が、小さな店内に大小張り巡らされているのでした。

そしてこれを一冊にまとめた同名タイトルのZINEが会場で販売されていたのでもちろんゲット。ZINEとはいうものの、平綴じで写真集と言って差し支えないレベルなのでお得です。さて、20歳の頃、ですか。もう随分遠くのこと過ぎてうまく思い出せないけれど、この世界よりはもう少し後ろ暗かったような。というかパッとしなかったような。いやでも、もしかしたら、世のイメージするハタチの浮かれ感とは違う、ふきだまり感を表現しているのかもしれないとも思えました。そして、なんにせよ爆発的なエネルギーと。

もう一つ、被写体との距離感について。結構アクロバティックだったりエキセントリックなポージングも多いですが、これは誰にでも真似できる世界ではなくて、作家のイメージももちろんだし、それに巻き込める距離感がすごいよね。小鳥さんの、写真に対して真っ直ぐで、いいものを撮りたいというシンプルさが相手に伝わるから、つい巻き込まれちゃうんだろうなー。それを信頼させるその間合いこそがセンスなのではないかな、と思いました。

会場、ご本人がいらして、息子とのツーショット撮ってもらっちゃいました。自慢です。



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by april_hoop | 2016-07-30 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2015年 02月 28日
明星展@パルコミュージアム
c0160283_23305417.jpgc0160283_23305981.jpg『明星』の写真展をパルコミュージアムでやるっていうから駆けつけました。いろいろ仕掛けがあって楽しかったよー。
川島小鳥写真展「明星」 | PARCO MUSEUM | パルコアート.com

パルコミュージアム、決して大きくはないけれど、その箱がポップ&キッチュな台湾&小鳥ワールドになっていて、テーマパーク気分で楽しめました。なんか間仕切りに穴が空いていたり、遊具に潜り込むように下から箱に入って上を見上げたりとか、身体的な鑑賞を促す作りになっていたのも良かったな。真面目にウンウン唸るよりも、公園感覚で楽しむ方がこの写真の世界には合っている気がする。

改めて、大伸ばしになった写真を見るのもいいんだよねー。フィルムの味わいもよりはっきりとわかるし、やはりこの写真に収められた無数のキラキラが胸に迫ってくる。写真集の時はとにかく楽しいって印象が強かったけど、こうしてみると青春の1ページ的な切なさとか、日本で見つけづらくなったノスタルジーの方が強く感じられる気がする。少年少女の無垢な表情こそが今この瞬間にしかないものを訴えていて、彼らもやがて大人になり、もしかしたらいつか台湾も大きく変わるかもしれなくて、なんかそれが切なくもありつつ、失われるかもしれないからこその輝きなんだろうなって思います。無くならないで欲しいけどね。みんな大人になるからね。

会場ではグッズも充実。目玉はケイスケカンダがデザインした明星Tシャツにトートバッグ。大繁盛してて並ぶのが億劫で買わずに帰ってきたけど買えばよかった。そしてこの日は、台湾のコーディネーターでもあり、この写真集の影の立役者でもある青木由香さんと、川島小鳥さんの対談も行われました。モデルになってくれる子をいろいろ探したとか、台湾の雰囲気とか、バックストーリーいろいろ聞けて楽しかったです。

終わった後、代官山蔦屋で、TRUCK FURNITURE EXHIBITION TOKYOやってるっていうからはしごしたら、ものすごい入場待ち行列で断念。大阪に行った方が早いなこりゃ。
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by april_hoop | 2015-02-28 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2015年 02月 14日
MYOJO IN TOBICHI
c0160283_0444041.jpgハッピーバレンタイン!とは全然関係なく、ほぼ日がつくった実店舗、ほぼ日のTOBICHIに行ってきました。場所は表参道を根津美術館に出て左に曲がって少しいったところ。小さな2階建ての物件でした。おめあては、川島小鳥さんの新作写真集『明星』の展示販売です。
明星 ~小鳥がのぞいた台湾~ @TOBICHI - ほぼ日刊イトイ新聞
2/11〜15まで。

1Fは『明星』がずらりと並んで販売しているほかに、小鳥さんの前作『未来ちゃん』ほか作品の一部や、台湾関連の本が並んでます。この期間中は、『明星』を買うとくじがひけて、当たりが出ると、小鳥さんが仕入れてきた台湾雑貨がもらえちゃったり、楽しい仕掛けが。あと明星グッズも販売されてます。人気のものはすでに完売しちゃってましたけどね。てことで、さっそく『明星』を購入してくじを引いたらハズレ…。でも、ハズレの人には小鳥さん直筆の「それもよし」イラストもらえました〜。こっちのほうがレアかも?

購入もだけど、今日はヤマサキハナコさんとのトークショーがお目当て。これは2Fスペースで行われたのですが、狭いため入れるのは8人だけ。開店時に整理券をゲットした人だけが入れます。でも1Fのスクリーンでトークの様子を放映してくれたので問題なく見れました。立ち見だから疲れたけどね。

ヤマサキさんは、明星の撮影をしてた頃に台南に住んでいた方で、ご縁あって撮影の案内やお手伝いをなさっていたそうで、今日はそのときのエピソードや台南についていろいろお話ししてくれました。ヤマサキさんが関西人ということもあってテンポがよく、そこに小鳥さんがゆるくかぶせていくのが面白かったわ。台南の人のやさしさとか、雨のすごさとか、バイクの乗り方とか、バイバイの速さとか。小さなエピソードがなんとも絶妙に楽しいんだよなー。台湾ってそういうのがいいよな〜。また行きたいね、今度はむちゃくちゃ暑いという夏にでも。

てことで、写真集の感想はまたじっくり見てあらためて。ちなみに月末からはパルコミュージアムでも展覧会をするとか。それも見に行っちゃおうかなー! あ、あと、すぐ近くにTOBICHI2が間もなくオープンするんだそう。それもすごいなー!

あと、ほぼ日でこの写真集についてのインタビューが。バックストーリーを聞くとさらに好きになる!!
川島小鳥さんと、ナナロク社のこと。- ほぼ日刊イトイ新聞
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by april_hoop | 2015-02-14 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2015年 02月 06日
山へ行きたくなる。
c0160283_2217470.jpgイラストレーターの落合恵さんの個展「Oh! Climb」に行ってきたよ。会場は経堂にあるカフェギャラリー芝生さんです。かわいかったー!
Oh! Climb 落合恵個展 | 展示 | 芝生
関係ないけど会場向かう途中、人身事故で小田急止まってたわ。

落合さんは5年前から山にハマった方で、以来ゆるさをモットーに登り続けている人。で、今回はまさに山そのものがテーマになってて、山と、山に行く人と、山の道具などが描かれている。独特の柔らかいタッチと、キャッチーな色彩があいまってなんともいい感じ。どれも愛らしく、一足早く春の訪れと山シーズン開幕を思うような内容でした。山だけどストイックさがないのがいいね。個人的には、マッターホルンとかをかなりグラフィカルに描いたポスターが好きだった。思わず買っちゃったしね。

山ガール流行りもひと段落した頃なんでしょうか。僕は山登りをしないので最近の事情に疎いですが、周囲を見渡すと山に登る人は確実に増えている感じ。仕事関係にしても、プライベートな友人にしても、誰かしらは山に登ってるんだよな。絶対減ってるってことはない。僕もぜひ山登りしたいと思っているのだけど、なかなか時間が足りなくて山の番が回ってこないんだよな。でもそんなこと言ってたら始まらないし、今年はデビューしたいなーと思います。

落合さんは、『山へ行くつもりじゃなかった』という初心者向け山登りの本も出しているので、それも買ってしまいました。さらに落合さんは、「HIGASHI ALPS」という架空の山脈名を冠したブランドも立ち上げていて、そのグッズもかわいいのです。つい缶バッジも買っちゃったよ。

そんなこんなで、すっかり山登りしたくなったのでした。山のいいところってなんだろう。山と僕の相性はどんなもんだろう。きっといろんなものが見つかるんじゃないかと、今から楽しみです。誰か誘ってくんないかな。
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by april_hoop | 2015-02-06 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)
2014年 12月 23日
感想_ドリームボックス
c0160283_210238.jpg学生時代の友人が手がけた舞台を観に行ってきました。タイトルは、『ドリームボックス』。会場は渋谷のLE DECOってところ。
舞台「ドリームボックス」公式サイト

「ドリームボックスって知っているかい?」。そんな問いかけから始まるお芝居。どこかの部屋に数人の男女がいて、そこに新たにやってくる男。気の弱そうなその男は、周りのものから小突かれ、ひとり隅っこに佇む。そしてまたひとり、今度は女が現れる。なんだか高飛車な雰囲気だが、ゴージャスな見た目のせいもあってか、男たちはへつらい始める。ここは、いったい…。

独房のような場所なのかな、と思いながら展開を見守り、途中でああ、これはもしかしたら、と気付きました。そう、これは殺処分される犬たちを描いた物語。人間として描かれていた彼らは、犬を擬人化していたのでした。犬の世界を見せたあと、後半は人間の世界のできごととして同じシーンを展開し、犬は吠えるのみ、人間たちのセリフによって犬たちの状況が明かされる。そして待っているのは、犬たちの死。

これは、実際に行われていることで、事実から作られた物語だそう。そして、彼らを殺す部屋は事実「ドリームボックス」と呼ばれているらしい。終わったあとのトークで、欧米では犬を飼うには資格が必要で、簡単にペットを処分したりできなかったり、飼うためのオリエンテーションがあったりして、きちんと犬たちが守られているそう。だけど、日本にはそういうものはまだなく、病気になってしまった犬を手放したり(登場人物のひとりがまさにそうだった)、住宅の事情で不本意とはいえ結果として処分したり。そういうことがまかり通ってしまっているのだそう。

僕はペットを飼ったことがないので、こういう話を他人事として遠ざけていたところがあったけど、つきつけられるとなかなかきついものがあるね。その一方で、犬は守っても、動物の肉を食べている自分はどうなるんだ…というよくある疑問も頭をもたげるのだけど。

簡単に解決する問題じゃないけど、問題的として十分な力を持っていたし、犬を演じた役者さんたちはお見事。脚本、演出も巧かったと思います。友人がこういうモノづくりにかかわっているというのは、いつも励まされるんだよね。俺もがんばろっと。
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by april_hoop | 2014-12-23 00:00 | 文化 | Trackback | Comments(0)