2017年 01月 28日
おかえり、ギャングの皆さん。相変わらずで何よりです。伊坂幸太郎『陽気なギャングは三つ数えろ』読了。久しぶりに4人は仕事を遂行し、今回も鮮やかに成功。後日、雪子の息子、慎一が働くホテルのロビーで集まった4人は、ちょっとしたトラブルに巻き込まれる。雲隠れした人気女優、それを執拗に追い回すゴシップライター、事件は思いもよらぬ方向へと展開し、4人はピンチに陥るが…!? いやー、なんと9年ぶりにシリーズ新作が出るとはね〜とすぐポチったのに1年以上積ん読してたのか…。どっちにしても月日の経つの早すぎるだろ、なんてのはさておいて。面白かったです。4人の活躍は今まで通り、嘘を見抜く成瀬に、演説王の響野、スリの…って今更そんな説明は不要ですね。相変わらず、といいたけど、4人のキャラってこんなだっけ? 微妙に雰囲気変わった? とか思ったけど、何がどうというか、単に忘れてただけのような気もします。が、著者本人があとがきで微妙に気分が変わったようなこと書いてたので、少しは変わってたのかもしれません。防犯カメラだらけとか、スマホだらけとか、時代の変化を感じさせる描写がちゃんとあるのはさすが伊坂さん。 過去2作、思いもよらない布石がたくさんあったから、今回はなんかすごく構えながら読んじゃったね。慎一が鍵を握ってるに違いないとか、教習所で出会った女は何者だとか、久遠に怪我させたあいつがまた出てくるはずとか、うん、なんか伊坂さんがほくそ笑んでるのが見えそうな感じに手のひらで転がされてる気分です。そうこうしているうちに、するするとペースが上がって最後まで。雪子の運転さながら、車線変更をスムーズに繰り返しながら、信号変わり目をぶっちぎったり、突然のUターンありと、たっぷり楽しませていただきました。最後の方は早くページを繰りたくて、この感じ久しぶりだな〜と。小説楽しいな〜と。 前の2作ほどのインパクトはなかった気がするけど、シリーズファンは読んでおきたいし、そうでなければやっぱり一作目を読んで欲しいなーと思います。気楽にサクサク、電車のお供にちょうどいい感じでしょうか。また数年後に新作で会えたら嬉しいです。
by april_hoop
| 2017-01-28 00:00
| 出版
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ツナガール。1min.で読めるがルール。管理人エイプリル(1977年生まれ)の日々雑感エトセトラがどこかで誰かと何かをコネクトしてユナイトすることを願いつつ、であーる。 by april_hoop information
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