2014年 03月 04日
美しさとはんだろう。美しいとはどういうことなんだろう。ふと、そんなことを思う。美術とは、美しい術と書くからには、なにかしら美しさを作る術なんじゃないかと思う。古くは、それが絵画だった。彫刻だった。音楽だった。やがて写真が生まれ建築が評価されデザインができ抽象表現もポップアートも生まれた。すべて、美しさを追い求めた結果と言われれば、納得がいくような気もする。昔は、美しいものと言えばだいたい決まっていたものが、時代が進むにつれて価値観は多様化した。新しい技術も生まれ、それもまた美へと昇華された。今や、それ美しいのか?ってやつもまた、美術の範疇に入れられて、美しいの価値観はもう人の数だけあるんだなぁ。 なんてことを、最近にわかウォーホルしながら思っていました。彼はきっと、美しいものを作りたかっただけなんじゃないかなって。美しさに新しさってのも含まれるんだろうけれど。とかなんとか知った風なことを思いながら向かったのが、日暮里のギャラリーSCAI THE BATHHOUSE。元銭湯をリノベーションしたところで、引き戸ガラガラして入ります。今回の展示は、ギャラリーさんの25周年記念で、重要な作家さん11人の作品が並んでました。 SCAI THE BATHHOUSE|Exhibitions|現在の企画展|Making Links: 25 years タイトルや作家名は作品付近には置かれていなくて、感性だけでそれらに触れることになる。わかんねー、って思うこともしばしば。でもそれでいいんだよな、と思い直す。「芸術作品を理解するときの最大の障害は、わかりたいという欲求である」ってムナーリも言ってたそうじゃないか。そうだ、これはあくまで作家個々の美の形。それをわからなくてもいいんだ、ってね。そしたらなんか素敵に見えてくるような気もしましたよ。 入口右手のアニッシュ・カプーアの作品は、お得意のやつを漆で仕上げてて、なんか3D感がすごかったり。リー・ウーファンの絵画作品は静かだけど存在感あったり。村上隆のはもう一目瞭然だったり。横尾忠則のも一目瞭然で爆発してたり。2Fにも展示があり、森万里子のは、らしい透明感をたたえてたり。名和晃平のグラフィカルな絵画作品にはサイエンスが潜んでいたり。作家それぞれの個性と、美意識に心地いい刺激をもらった気がしました。それが何を意図して、何を伝えているのか、なにもわからないけれど。 意味や理由を超えた美しさ、すなわちそれは多様な価値観にほかならない。それを認め合うことが、これからの時代には必要なんじゃないかって、大げさかもしれないけど思うんだよな。だから今、美術の力が求められているんだと思う。それに少しずつ気付き始めているから、日本にも少しずつアートの芽が生まれはじめているのではないかなって思いたい今日この頃。世界を救うのはアート。そして、スポーツだと、わりと本気で思っています。
by april_hoop
| 2014-03-04 00:00
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ツナガール。1min.で読めるがルール。管理人エイプリル(1977年生まれ)の日々雑感エトセトラがどこかで誰かと何かをコネクトしてユナイトすることを願いつつ、であーる。 by april_hoop information
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