2012年 06月 21日
やっぱ天才というしかないのか!? 『BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展』を鑑賞してきたお@東京オペラシティ アートギャラリーで。なんでもこの展示は2010年にパリで先に公開されて大好評だったというもので、今回めでたく日本に凱旋したんだそう。会期は9月2日まで。 BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展|東京オペラシティアートギャラリー ウェブにも書いてあるけれど、たけし曰く「アートって特別なものじゃなく、型にはまらず、気取らず、みんながすっと入っていきやすい、気軽なものであるべきだと思う」という通り、もう最初から楽しい空気が満々。いきなり現れるのは、学ラン着たたけしが、頭から脳味噌を取り出してそれを見ている立体作品。その名も「オレを見ているお前は誰だ」。ユニークなんだけどいきなり深遠に迫ります。自我とはなにか、アイデンティティとはなにか、見ているつもりなのは身体か、精神か。見た目楽しいのに底知れぬ奥深さでいきなり世界にひきずりこみます。 かと思えば、たけし流のギャグとしか思えない作品も続々登場。旧日本軍の秘密兵器というのは、だじゃれみたいな生物だし、絞首刑で死ななかった男ってのは落語か?って感じ。かと思えば実にカラフルな絵画も登場。なんでもきっかけはバイク事故の後のリハビリだったそうで、実家がペンキ屋だったから絵は好きだったとかなんとかおっしゃっておられます。 メインの展示コーナーはさらに体験性も加わった実験的作品も多数。「そよ風をあなたに」だったかは、固定観念を見事に打ち破り、思わずニヤリ必至の作品。これはぜひ現地で体験してほしいのでネタバレなしで。あーこの自由な発想って大人になると忘れちゃうよなー! ほかにも、視点のユニークさというか柔らかさを立体化するそのパワー、皮肉とペーソスと笑いを散りばめたクリエイティビティに惚れ惚れしました。たけし、本当に天才なのかもしれません。 果たしてこれがアートなのか。そんな疑問もないことはないけれど、いやしかし、これもアートなんだろう。それこそたけしの言う通り、気軽に楽しめるアート。知識も文脈も知らなくても、好奇心や探究心が刺激されるこれは、まぎれもなくたけし流のアート。いや、アートの枠を越えた芸術表現だよね。たけしのなかでは、アートも映画も漫才も同一線上にあるものなのかもしれないね。 最後はなんかブロックを動かすどっかの修行僧だかがやるとかいう「ハノイの塔」にどっぷり。これやっている間に閉館時間がきちゃったよ。いやいや子供も大人も楽しめそうなたけしワールド。ぜひ堪能してほしいです。
by april_hoop
| 2012-06-21 00:00
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ツナガール。1min.で読めるがルール。管理人エイプリル(1977年生まれ)の日々雑感エトセトラがどこかで誰かと何かをコネクトしてユナイトすることを願いつつ、であーる。 by april_hoop information
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