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2011年 09月 27日
建築は成長する。
建築は成長する。_c0160283_202864.gif昨日の講演に影響されて、本人も宣伝してたから早速行ってきちまったわ。「安藤忠雄建築展2011」@GAギャラリー。思ってたよりずいぶんこぢんまりではあったけれど。
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サブテーマは「アジアを視野に」ってことで、昨日の話にも出てきていた、ここ最近手がけている中国や韓国の建築を中心に、これまでのアーカイブの一部と合わせて紹介。写真と模型で、現在進行形のものに関しては建築現場の途中経過と完成予定を紹介。過去のものは、時間とともに周辺環境の変化をこれまた写真と言葉によって伝えている。上海の大劇場とか、北京のホテル&美術館、それから韓国のミュージアムとか、どれも完成が楽しみだなー。規模も大きいし、大胆な空間の使い方していて、でかい穴ぶち抜いてたり、二重の壁になってたり、水の仕掛けがあるらしかったり。

そのどれもが、その場所との対話からアイデアが生まれているっぽいんだよなー。自然環境や周辺の状況、場所のルーツを調べたうえで、その土地でしかできえない建築を模索している。ただの経済の産物としての建築ではなく、生活にとけ込み長い時間を過ごすことが前提となっているんだよね。だから、これだけ大きな箱なのに、変な違和感を残さずに風景と化していくんだろう。そういうことに建築の意味を見出しているんだね。

直島の一連のプロジェクトの変遷も展示されていて、ここは行ったことがあるだけになおさらイメージがわく。改めて航空写真とか見ると、建物の周りの草木がどんどん生い茂っていて、地中美術館がさらに地中に埋まっていってたりする様は、安藤建築の正当性を証明しているかのよう。建てて終わりじゃない、建ててからがスタートになる、まさに文字通り「成長する建築」。しかもそれが社会的に意義深いとなると、完璧な仕事じゃないか。

なんかもうますます見直しちゃいましたわ。展示期間中は、東京近郊の9カ所の安藤建築をめぐるスタンプラリーなんてのも企画されてるけど(全部集めて送るとサイン本セット当たる)…山梨の2カ所が遠いぜ。でも東大の福武ホールとか、国会図書館とか行ったことないから今度冷やかしにいくことにしよう。

会期は11月6日まで。ぜひぜひ。

by april_hoop | 2011-09-27 00:00 | 文化


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