2010年 06月 19日
夏が待ち切れなくなるら。『パパイヤと海の香り』読了。編集者・赤澤かおりが、海の家「パパイヤ」で過ごした夏の記憶。ご主人を亡くし、もう二度と戻ることのない「パパイヤ」とかけがえのない日々を、市橋織江の写真とともに語る。 パパイヤと海の夏 (株式会社ビー・エヌ・エヌ新社) 湘南の海の家は規模がでかい。一夏のためとは思えないほどしっかりして大きな海の家を、毎年毎年建てている。ちょうど今頃。ってことに気付いたのはついこの間。この写真集を見た後だったから感慨深いものもいくらかあったな。これだけの人の労力と想いを費やしながらも短い夏とともに過ぎ去ってしまうなんて。毎年来るものだと思っていたものが、永遠ではないと知るあの無力感とまったく同じ。 毎度のことながら市橋さんの写真がいい。これを撮ったのは2006年だかだそう。そのときには、こんな日が来るとは思っていなかったはず。真夏の写真なのに、不思議と熱さは感じさせない。どちらかというと冷夏だったのか?と思わせるくらい。に涼しげなブルー。薄いブルー。かき氷も、ラーメンも、丸イスも、ビキニガールも、花火大会も、夏の終わりも。 赤澤さんのネ文章はセンチメンタルに過ぎてちょっと感情移入を妨げるけど、でも夏と鎌倉が好きだって気持ちには共感できるよ、素直に。そしてすぐに夏に会いに行きたくもなる。その前に、7月2日から写真展をやるそうだ。まずはそれを観に行って、梅雨明けを待って湘南に海水浴ってのも悪くないな。千葉出身としては邪道な選択だけれども(九十九里がホームビーチ)。
by april_hoop
| 2010-06-19 00:00
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