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2007年 06月 22日
感想_虚構 堀江と私とライブドア
感想_虚構 堀江と私とライブドア_c0160283_0304552.gifなんでか上司に渡されたこんな本。宮内亮治『虚構 堀江と私とライブドア』読了。ライブドアの内幕を自白して、ライブドアの取締役として逮捕されるまでに自分がやってきたこと、そのとき考えてたことをまとめております。

本のテンションは、小さい非を認めることで、全体の主張を受け入れてもらうタイプのロジック。つまり、違法性についての認識が曖昧なまま"悪いとされること"しちゃってました。確信犯じゃなくて過失なんですよ、と。でも、"悪いこと"だったんですね、えらいすんません、反省します。と認めつつ、実業家として会社を大きくすることに信念を持っていたんだよ、その気持ちに罪はないはずだよ! と主張しております。さらに最終章では、オレはこういう(かつてのライブドアのような)やりがいのある場所で、必要とされるような仕事をしたいんや! となんだか妙にパッションでドラマチックな結論に着地してますわ。

要するに、ライブドアはボロクソ言われたけど、そんなに巨悪じゃなかったんよ、ってこと。はっきりいって宮内による手記なんで、的外れだとはいわないけど鵜呑みにはできないよねー。そして、中身の大半は株式投資関連の専門用語オンパレードにつき、違法性はもちろん基本的な内容が理解できず。なんとなくニュアンスで斜め読むしかなかったのはつらいところ。

でもまあ、ビジネスマンとしての姿勢に関しては悪い気はしなかったよ。上を目指す意識と、仕事という価値観の捉え方、リーダー論やコンプライアンスに対する考え方などは社会人として見習いたい部分もあり。ただ、同じ記述があっちこっちであまりにも重複して出てくるのはウザかったけど。作家じゃないし仕方ないか、って編集担当の問題じゃん。

大した役には立たないけど、つまらないことはありません。これ、今年3月初版。随分いまさらだけどよく出したよなー、講談社。

by april_hoop | 2007-06-22 00:00 | 出版


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