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2009年 07月 14日
りんごカンタービレ!
りんごカンタービレ!_c0160283_013174.jpg捨て曲ナシ! 否、捨て秒ナシ!! 椎名林檎『三文ゴシップ』拝聴。椎名林檎単独名義では約6年ぶりとなるオリジナルアルバムついにリリース! 3曲のお披露目済みと、11曲の新曲が加わって紛うことなき林檎ワールドを展開。もちろん曲名はシンメトリー。トータルタイムは50:05。成熟か、進化か、分裂か、邂逅か、とにかく聴け! その宇宙を!!
椎名林檎 『三文ゴシップ』

ビビったー、シビれたーー。冗談抜きで、一瞬の隙もあらしまへん。大傑作だと思います〜。明らかに林檎節とわかるのにちっとも古くささはなく、これだけ1曲1曲主張もアクも強いのに全体では破綻なく調和するという。この主観と客観のバランスは本当にスゴイなー。初っぱないきなりラップから入ってドキっとさせてくれるし、クラシック、ジャズ、R&Bに歌謡曲と、その豊かな音的バックグラウンドを総動員。ジェットコースターでありスペースシャトルでありリニアモーターカーであり、三輪車でありローラースケートであり2本の足である。すなわちこれ裸の椎名林檎か。

リリックも相変わらず変幻自在の蠱惑的世界。類いまれなる語彙力にはいかん、圧倒的に負けてる!! と危機感おぼえちゃうほど。常用語から古語、慣用句まで巧みにシャフリングしつつ、でもそれがただ奇をてらっているわけではなし。一回聴いただけではなんと言っているかわからなくても歌詞をひとたび見れば脳髄にまで焼き付いてしまうそのオリジナリティ。ああ恐るべし。自らのエロビジュアルだって"三文ゴシップ"と言い切っちゃうんですから。10年たっても三十路を超えてもこのクールさ。やれやれ。

とかなんとか抜きにして、いい音楽なんですよー。いい曲たちなんですよー。まだまだ聞き込みたりないけれどとりあえず『労働者』がふとしたときに口をついてきますわ。歌うように聴く林檎嬢。すばらしい名盤をありがとう!

by april_hoop | 2009-07-14 00:00 | 文化


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