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2019年 12月 01日
【ネタバレあり】目:非常にはっきりとわからない
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現代美術ユニット「目」の美術館初個展が開催中@千葉市美術館。会期が年内いっぱいということで、見逃さないよういってきました。この展示、ネタバレ禁止がお約束で、メディアには事前情報が一切出ませんでした。一般鑑賞者は、感想を自由に発信していいのですが、みんなこれはネタバレなしで見るべきと思っているのでしょう、現時点でgoogleとTwitterとInstagramでは、ネタバレしたレビューを見ることはできませんでした。

が、本ブログはネタバレします。しないと、率直な感想が綴りにくいため。もちろん、ネタバレは絶対困る!という方、多数いらっしゃると思いますし、事故のないよう気を付けますが、万一の際はご容赦ください。以下、ネタバレを含んだ感想になりますので、鑑賞予定などネタバレを見たくない方は、ご注意ください。





★いきます、ここからネタバレしますので、ご注意ください。





★ネタバレ始まります。




★すぐネタバレです。



★本当にネタバレです。


★種と仕掛けをバラす、という意味です。

千葉駅からモノレールに乗り継いで2駅、そこから徒歩5分ほどで美術館に到着。初訪問。隣のビルをふと見ると、千葉市美術館拡張工事が行われているらしい。いざ本館を見やると入口の柱に来館者が貼っていったと思しき黄色いステッカー。「AUDIENCE」と書かれてます。これ、入館時に左肩・左胸に貼ってくださいと言われたものでした。みんな記念に貼ってくのですかね。会期最初の画像にはないものなので、誰ともなく始めたのでしょうか。これは作家の意図ではないような気がしますが、わかりません。

さて、受付があり諸注意を受ける1階には、展覧会ポスターになっていた部分が広がっています。簡単に言えば「作りかけ」というか「設営中」といった装い。台車、ダンボール、ビニールシート、工具などが、乱雑に放置されていて(本当に)、搬入前なのか展示終了後の搬出前なのか、って感じ。なんじゃこりゃ?です。そして、これがすべて。というのはこの後わかります。なお、唯一ここだけが撮影可なので、画像たくさん落ちてます。

エレベーターへの通路も絶賛リニューアル工事中!の趣で、疑問符をぶら下げたまま展示室のある7・8階へあがると(まずは7階にいきました。順路ありません)…。

ここもかよ! 1階とまるきり同じじゃん!!

「え、何これ?」というのが一般的反応だと思います。多少現代美術に慣れていると「まさか、これが作品?」という感じでしょうか。で、これが作品なのです。と断言もできません、キャプションなんてないので。

展示室は両フロアざっくり3つずつで、確かに作品ぽいものもところどころに展示されてはいるものの、搬入直後感はそのままなのです。ガムテやら、脚立やら、そういうのも導線上に転がったまま。文化祭始まる2〜3日前といったところ。決して前日じゃない。間に合うのかこれ?レベルね。

何も読み解けないまま大きな展示室に入ると、スタッフらしき方が半透明のカーテンの前で作業をしています。掃除したり、なにやら話し合ったり。足元を見ると、導線を示す養生テープがカーテンの向こうに続いてるから、この後カーテンが開くのね。

5分ほど見守ると、ついに進入禁止のカラーコーン(があるの、普通に)がどかされてご開帳! おー、そこにはなにやら無数の黒い物体がモビールのように吊り下げられていました。

近づいてみると、それは時計の長針と短針とモーター。普通に作動していて、ほぼ現在時刻を示しています。一部ズレているのもあります。これはあえてズラしているのか、勝手に狂ったのか。全体は世界地図風に見えなくもなくて、フォトジェニック(展示全体撮影は禁止)。

しかし、どのタイミングでカーテンが開け閉めされるんだろ。下手したらカーテンが開くことを知らずに終わる可能性もあるし、むしろ私が来る前がどんな状態だったのかも謎。スタッフいなかったら開くとは思わないかもなー。

面白いギミックだなぁくらいの感じで、8階に移動。すると! これはヤラレタ!!!

下の階とまったく同じ構成!! 

時計のあれがあり、壁も床も、展示作品風のも、まるきり同じ! うわー、オーシャンズ11のあのトリックみたいなやつ! こうなると、自分が載ったエレベーターが本当に動いていたかすらあやしくなる。もしかして動いてなかったのかもしれない。が、7階はミュージアムショップがあり8階にはないので、確かに異なるフロアには移動している。

私たちは普段、エレベーターの階数表示を盲目的に信じていますが、8階と書かれたそこが本当に8階かどうかはわからないよね! 階段で登れば間違えないかもしれないけど!!!

さて、同じということはわかったものの、本当に同じなのかはわからない! こんなところに台車あったっけ? このダンボールはどうだったろう? そう、見ていたけど、全然見てなかった!

写真撮ってればなーって、多くの人が思うんじゃないでしょうか。写真で記録しないと記憶しておけないのかってね。人って目の前にあるもののそのものを見ておらず、ただ印象だけを見ているのですね。よく言われてることかもしれませんが、わかりやすく体験させられます。

あれ、足場の上に人が寝てるけど…、あんな人、7階にいたっけ?(確認しに行ったらいた!) しかし、人とは言ったものの、頭部は半透明ビニールで絶妙に死角にあるので、人なのか、人型の物体なのかわからない。ああ、展示タイトルがいやがおうにもつきまとってきます。ちゃんと、わかるんですよ。だけど、はっきりとはわからないようにできている!

ここで起きたことはだいたい以上です。時間が許せば、何回もフロアを行き来して、もっとディテールを検証したいところです。いやいやこれはすごい体験でした。仕掛けはシンプルながら、ホワイトキューブでこれやるのすごいね。瀬戸内の古民家とは、スケールが違うと思います。

しかし、これでは終わりません。そういえば、建物自体の外壁も工事っぽく覆われてたけどこれも作品? ネット検索すると、どうやら美術館自体が2020年7月にリニューアルすることは本当。さて、どこまでが、作家が仕掛けたことだったのでしょう? 少なくとも、そういう事情があるからこの場を選んだことは確かでしょうけれど。ある種のサイトスペシフィック!

それから。最初にネタバレ記事が見つからなかったと言いましたが、私は他の人の感想が知りたくて検索しまくったわけですが、見つけられませんでした。みなさんにネタバレしてはいけなという気持ちが働いているのはもちろんですが、こうも思いました。ネタバレしようにもけっこう言葉にするの難しいよね。

多分、私は気付けてないもの、見逃しているものたくさんあると思います(見てるようで見えてないもので)。というか、時間経過で何かしらの変化が起きるということは確定したので、むしろ同じことが繰り返されるのではなく会期中どんどんどんどん別のものに変容し続けているかもしれない。けど、それも1度ではわからない。ネタバレがないんじゃ、もう一度行くしか確かめようがない。

という性質もあってか、今回のチケットはパスポート制になっているので、来館者は会期中何度も行けます。行きたいけど遠いぜ!

ということで、行って楽しく、考えて楽しく、検索してなお楽しい展示でした。鑑賞者も作品の一部なのかもね。そして、展示中になんかするスタッフとの区別という機能もあるのかも。

ということで、退館後は私もステッカーを貼りつけておきました。そして私としてはネタバレ記事をじゃんじゃん読みたいです(身勝手な言い分ですみません。会期終了後には出てくるかな?)。とりあえず図録予約した。楽しみー!

元同僚とばったり会ったけど、それが作品ではないことは確か(どうでもいいですよ)。





# by april_hoop | 2019-12-01 00:00 | 文化
2019年 09月 28日
エコパの奇跡
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ラグビーワールドカップ、気付けば興味津々になり、そして今日、日本対アイルランド戦を観に行くことに。いやー楽しみだ。新幹線には代表ジャージーを着た人やナンバーのラグビー特集読む人、そして外国人が散見され、同じ目的地と思われます。高まる。

浜松に寄り道をして、東京目線では戻る形でスタジアムのある愛野駅へ向かう。電車も愛野駅も大混雑しつつ、駅前にはおもてなし広場が広がって、アイルランド人がすげーたくさんいる! おなじみのグリーンでクローバーな人たち。噂通りビールがぶがぶ飲んでテンション高い。この世界的イベントならではのお祭り感は本当に楽しいなー。1人できても、楽しい。

スタジアムのセキュリティチェックは簡素なもので混乱もなく会場入り。ゲーム前練習をちらりと見れる。練習ジャージーが格好いいぞ。そして、軽いアップにしてそのクオリティの高さがよくわかる。少し前に見たトップリーグとは雲泥の差だ。これは楽しみだなー。さあ、いよいよ始まります! 相手は強豪アイルランド!

立ち上がりの日本はロシア戦のような硬さもなく、スムーズな良い立ち上がりに見える。相手の出足を止め、ボール回しも安定してる。しかし、最初のペナルティからゴールを狙うも田村が外す。一本決めて落ち着かせたいところだけどなー。

そして、やはりアイルランドの地力は相当なもの。なんつーかボールのもらい方がうまいというか、システムが洗練されてるからなのかもらう時点でスピードに乗ってる。だから、突破はされなくても一歩陣地を取られる感じ。あと、横だけじゃなく後ろのスペースをうまく使うね。からの極め付けが斜め前にワイドに蹴るキックね。見事すぎる2本のキックから2トライをやられます。これは相手を褒めるしかない。ああいうの、即興は難しいとしてもセットプレーとしてデザインしておけないもんかね。前がかり過ぎるとカウンターのリスク大きいかな。

しかし日本も崩れはしない。押されてもきちんと跳ね返し、そしてファウルをもらって田村が3つのPGを決めて3点差の折り返し。これは後半に期待持てるんちゃう? スタミナ勝負なら日本なんだよね?

そして運命の後半。じわじわと日本がペースを握り、相手陣地深く入ってからの展開で途中出場の福岡が見事な逆転のトライ!!!!! うおーーー! コンバージョンも成功! これは、あるぞ! 残り20分。

アイルランドは目の色変えて遮二無二押してくる。すごい迫力だけど、ここは凌がなくてはいけない時間とばかりに気迫のディフェンス! スタンドも最高潮で声を枯らして後押し!! アイルランド、疲れたのかパワフルだけど攻めが単調だな。前半のようなキックは影を潜め、ミスはないけどやっぱり時間からくる焦りかな? 日本はきっちり跳ね返し続け、最後は福岡が値千金のインターセプトからゴール目前まで独走。だめ押しトライはならなかったけど、アイルランドが最後は諦めてノーサイド! 勝った!勝った!勝ったぞーーーーー!!!!!

モーレツに興奮しました。後半はアイルランドを完封。ゲームトータルで慌てることなく集中してたように見えたよ。選手交代もピタリでしたね。周りのお客さんとハイタッチし、歓喜の花火に酔いしれました。大枚はたいて遠征してきてホントよかった。

ラグビー観戦は2試合目ですが、少しずつ戦略がわかってきました。基本は突進して、ボールキープしながら前に前に押し、そこからサイドへの展開。時にキックを、織り交ぜながら、一瞬のほころびを探ってく。ディフェンスのコツはまだよくわかんないな。どこでターンオーバー狙ってるんだろ。タックルからのジャッカル? ファールドロー?

何にしても、コンタクトを中心にしたこの競技はとてつもなく僕のハートをくすぐるということがわかりました。今、15歳だったらラグビー部まっしぐらだったろうな〜(高校にはなかったけど)。

さて、これで、2連勝となった日本。グループ1位通過まで見えてきたぜ。そしたらベスト8はもちろん、ベスト4までありえるかも!? 準決勝のチケット持ってますよ!!

いやもう最高すぎたゲームでした。このまま、ぶっちぎってくれ、日本!!


# by april_hoop | 2019-09-28 00:00 | 体育
2019年 08月 07日
感想_『WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE 現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ』
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言ってることはよくわかります。佐渡島庸平『WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE 現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ』読了。ドラゴン桜の編集者としておなじみ、コルク代表の佐渡島さんの著書。前作『僕らの仮説が世界をつくる』も読んでます。今回は先輩から勧められまして。今の時代に合う、コミュニティの良きあり方についての現時点の考察がまとめられていました。

かなり理性的に考えられている内容だったかな、と。時代の捉え方や、今の分析はさすがな明晰で勉強になりました。コルクに輝かしい実績がある(と思う)ので説得力もあるし。

主旨まとめるのも難しいのだけど、人はみな自分の属すべきコミュニティを求めるインサイトがある、と。情報過多の世の中で適切にフィルタリングしてくれる場所。自分と近しい感性を持ち合わせた人が集まる場所。そんな健全なコミュニティを作るにはどうしたらいいか、という感じかな。

佐渡島さん自身も、まだ考察の最中という感じで、1年後2年後には変わってそうな感じも大いにあるけど、それがこの本の狙いのひとつで、あえて仮説を世に出すことで、読者に問いかけ、その反応を見て上書きを続ければいい、という考え方ぽい。佐渡島さんが既に持っている自分のコミュニティを実験場にしてるってことかな。最近のITにある、とにかくリリースしてどんどん直していくというやり方を、出版においてもテストしているのでしょう。出版界はなかなかデジタライズしきれず、インターネット世界に最適化されてない部分を、コミュニティを使うことで突破しようとしています。

本としては、ビジネス視点での話が中心。情報であれモノであれサービスであれ、それらを届ける方法としてのコミュニティの必要性。出版も音楽も映画もプロダクトもイベントも、売り場や広告だけじゃ潜在顧客に届かないから。まずはコアな顧客たりうる人でコミュニティ作って可視化しておき、プロセスも共有しサポーターになってもらい、そこに火がつけばあとは自然延焼するよね、というロジック。それの再現性をどう持たせるか。

なので、これはコミュニティに所属したいと願うユーザー側の視点ではなく、モノがなかなか届かないというビジネス課題に対する解決法としてコミュニティを論じている本です。

よーくわかる。納得できるし理解できる。だけど、ユーザー側の視点がもっと欲しかった。果たして我々はコミュニティを、どこまで欲しているのか。タイトルにもあるみな孤独であるという仮説はあれど、そこはあまり掘り下げられていない。僕は、確かに孤独はあるし、それを埋めるコミュニティはほしいけど、人はもう「これが好き」という固定化したものよりも、流動的な気分に従ってその時々に居場所を自由に変えてしまうのではないかと思うよ。

今日はここ、と思ったけどめんどくさいからあっち、と思ったけど別にもうどこでもいいや、みたいに。まあ、その選択肢のためにいろんなグループを、行き来するのかな。それじゃインスタのタグをフォローしてるのと変わらんな。やっぱりもう少し身体性を出したいな。ネットのグループではなく、会える人たち。そこに不安や摩擦が生まれるとしても。それを避けて、なめらかさとしてしまうと、いかんせんヌルヌルとサラサラの間の変な感じになりそうだけども。

ちょっと話がまとめづらいのは、現在進行形のまま上梓した本書の性格でもあるし、僕自身まだ答えを見つけあぐねてるから。あぐねるくらいなら、出して問え、というこの姿勢こそが、本書で最もためになる部分なんだと思い当たりました。

まずはやってみて、ですね。ただ、コミュニティを通さないと、いかなる情報も届けたい人のもとに届かない、というのは真理だと思います。




# by april_hoop | 2019-08-07 00:00 | 出版
2019年 07月 22日
感想_秒速5センチメートル
あまりにもポエミーだが。『秒速5センチメートル』Amazonプライム・ビデオで鑑賞。本が好きな転校生同士、惹かれあっていた貴樹と明里だったが、小学校卒業時に明里が栃木へと引越し離れ離れに。手紙のやり取りだけが続いていたが、貴樹も種子島への引越しが決まった中1の3月、2人は再会を約束する。しかし、貴樹を乗せた電車は大雪のために大幅に遅れてしまった。

『天気の子』も公開ということで、評価も高かった同じく新海誠監督のこちらを鑑賞。短編3本の連作で、トータルで1時間ちょっとの尺でした。観終わってまず思ったのは、なるほど『君の名は』に通じる世界観だなーと。ここでは時空は超えてないけど、物理的に離れた2人の想いがどこへ向かうのかという。

が、ちと貴樹がポエミーすぎるというのはまず思ったこと。中1にして、あのモノローグはありえなくないか?と思うし、雪での電車の遅れ方とか、リアルと言えるのかどうなのか。高校生になってからのこじらせ方もえらいこっちゃで、最後はマジでヤバイ人になってました。

結局のところなぜ文通は途絶え、メールは出せなくなったのか、なわけですが、2人の間にはなにか起きてると考えるのが自然でしょうか。第2部を観てる途中で思ったのは、明里、死んだ?ってこと。

あれだけ思いを通わせた2人ならば、少なくとも高校生くらいには会おうという話になりそうなのに、それは難しかったとしても、手紙も途絶え、メールさえ出せなくなる(ここが死亡フラグかと)というのは、時間と距離だけの問題ではなく、決定的な何かが起きてるということだと思う。それは描かれてないから想像するしかないのだけど。

最後の明里は、貴樹の幻想でしかなく、むしろ、生きて誰か他の人と幸せになってくれていたらよっぽどいいのに、ということなのではないかと。岩舟と新宿の風景にしか明里が出ないのは、貴樹の知る明里はそこにしかいないからで、小6の第1話でさえ、これは現在の大人になった貴樹の回想なのではないかと思いました。それならばやけにポエミーなのも理解できる。最後の細かい回想カットの連打もそんな感じ。

もしかしたら明里はみずから命を絶ったのかもしれないし、それに対する責任を貴樹は感じていたのかもしれない。あの手紙を渡さしていれば。あの時唇を重ねなければ。あのあとなぜ会いに行けなかったのか。サッカー部から弓道部への変化も、心の痛みを振り払おうとしているようにも思えてくるな。だとすると、それが起きたのは中学3年間のどこかかな。

つまるところ、貴樹の心はどこかの時点から秒速5センチメートルほども進まなくなってしまったのではないかと。だからその目は澄田を映すこともなく、3年付き合った彼女の心も1センチしか寄せ付けず、ただただ終わりのない漆黒の宇宙空間を彷徨うしかなかったのだろう。

とか。全然見当違いかもしれませんが、そういうあれこれを見終わった後に思わせるのが、新海節だなーと思いました。『天気の子』観られたらその辺りも含めて楽しみたいと思います。

でも、主題歌を過剰に絡ませるのは、『君の名は』も含めたちと胸焼けしましたぜ。





# by april_hoop | 2019-07-22 00:00 | 映像
2019年 07月 21日
ジュリアン・オピーに首ったけ。
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現在、東京オペラシティアートギャラリーで開催中の、ジュリアン・オピーの個展が最高でした! 生まれて初めてアート作品を欲しいと思ったほどに。

今回の展示までその名前を知りませんでしたが、イギリス出身、80年代に頭角を現して以降、世界中で高く評価されるアーティストだそう。最初に展覧会のサイトで見た作品画像で、これは超好みと思い、いざ足を運んだら圧倒されました!

まず、最初の展示室には彼の代表的な、超シンプルにデフォルメされた人物画がずらり。しかも、うち2作品は、館内の天井にも届こうかという巨大作品!! 予想してなかったスケールに感激しました。

特徴的な太い輪郭線と、削ぎ落とされた要素は、キャッチーでカジュアルでありながら、でもその人の個性を失わないのが実に面白い。体型、衣装、小物、肌の色。ミニマルなのにそれ故に豊かな多様性を示しているのが本当に面白い。

都市的であり、ある種没個性にも見えるところに、何となく自分を重ねてしまう気持ちにもなる。ポートレートをジュリアンオピー風に加工するアプリあったら面白いのに。とか思ってしまう。

ふたつ目の展示室にはスカルプチャーや、ランドスケープ作品、LEDを使った映像作品も。点数は少ないけどこれまたキャッチー。ラストの魚のロングな映像は、ちょっとチームラボを思わせつつ。

あまりにも興奮して、グッズを爆買い。図録、SOPH.とコラボしたTシャツ、カットポスターとマグネットを購入。そして本物の作品はいくらで買えるのかしら?と検索すると、30cm四方くらいので30万円代だった。買える…!!

興奮冷めやらず一週間後に再訪したらグッズはほぼ完売してましたわ。パーカーも買えば良かったー!

後から知りましたが、瀬戸内国際芸術祭の高松港の側にも彼の恒久作品ありました。言われてみれば確かに。

最小限の要素で、個人という社会の最小単位を切り取りながら、その普遍性を感じさせる技に感動。しかも、オシャレ。今後も動向を追いかけたいと思います。



# by april_hoop | 2019-07-21 00:00 | 文化